4か月ぶりの南三陸町でお手伝いし、気仙沼の復興屋台村で特別なホルモンとビールを味わった話
2011年11月11日(金)出発、週末0泊3日のボランティアバス「レーベン号」、25回めのお手伝いの記録。
ぼくが行ったのは4か月ぶりの南三陸町。「ある程度片付いている」と説明されて入った波伝谷(はでんや)の海沿いの建物跡地は、掘れば掘るほど瓦礫が出てきた。お手伝い後、気仙沼に向けて45号線を北上するバスから、歌津を経て本吉町、大谷海岸など、気仙沼市南部の津波被害を初めて見る。改めて3.11震災のすごさを感じた。気仙沼では、港沿いにプレオープンした仮設飲食店街「気仙沼横丁」で“格別な”ホルモンとビールを堪能した。
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小雨が降ったりやんだりを繰り返す、23時前の日比谷公園前。今夜は1号車が久々の目的地である宮城県本吉郡南三陸町へ、新2号車はいつもの岩手県陸前高田市に行く。
今夜も2台のバスは満席だ。
ぼくにとってはバスに乗るのが“日常”となり、つまり渦中にいるから客観視は難しいが、震災から8ヵ月という時期に、1週間前から参加者募集をはじめてバス2台が3日で埋まること。今でも「東北被災地は初めて」という参加者が2~4割はいること。また、バス半分をヘヴィーなリピーターが占めるときもあること。これらを考えると、レーベン号はもう復旧・復興運動の立派な一部だといっていいと思う。
さらに、この夜は1号・新2号の他にバスコップ号(旧レーベン2号で、山元町のスコップ団を手伝いに行くツアー)も日比谷に来ていた。1号38人、新2号38人、そして旧2号40人、合計116人が東北へお手伝いに行くために結集したのだ。この時期、バカみたいな規模だ(褒め言葉です)。
仮設のファミリーマート、志津川廻館店
ぼくが乗る1号車は、朝7時半ごろに南三陸町の中心部にほど近い仮設のファミリーマート(志津川廻館店)に立ち寄った。営業している店が限られているからか、店の駐車場には車が頻繁に出たり入ったりしている。
この店は8月5日にオープンしたらしい。
「ファミリーマート志津川廻館店」を、8月5日(金)朝7時に開店|FamilyMart
http://www.family.co.jp/company/news_releases/2011/110802_2.html
仮設店舗の横には、土台だけになった店舗跡があった( Googleストリートビュー には、津波で破壊される前の姿が残っている。)。
周りの荒れ地を眺めながら店の周りを散歩していると、白黒猫(オス)が日向ぼっこしていた。肉付きがいい。お店の人によくしてもらっているんだろう。
Read Full Post | Make a Comment ( 2 so far )震災100日めの日、気仙沼で「南郷泥アゲ大作戦」に再び参戦してきた話 (被災地ボランティア6回め)
週末(6月18日)は“レーベン号”での気仙沼へのボランティア。6回め。
今回は試みとして「つくば発東京経由」となり、10人がつくばから、16人が東京駅前から乗り込んだ(らしい)。
24時近いというのに、八重洲口は明るく賑やか。飲み会帰りの陽気な勤め人たち、各地へ向かう深夜バスに乗る人たちなど、人はかなり多い。寝静まった感じのあるつくば駅前とは違うので、ちょっと面喰らう。高速に乗ってからも、かなりの間窓外の景色はキラキラしていた。
今回のボラバスでは、参加者にスケジュールや決まりごとを書いたペラ一を配布してみた。
こないだ立ち上げたFacebookグループでやりとりし、レーベンさんにも許可をもらって「初参加者向けにこんな説明があれば安心では?」という内容を盛り込んだもので、これのお陰でチームの動きはこれまでよりちょっときびきびしていたと思う。
ちょっと背景を説明すると、瓦礫撤去などのボランティアは思ったより長丁場になるのでは、とぼくは思っている。今「暑くなる前に」と言われているが、夏を過ぎれば「寒くなる前に」「雪が降る前に」という掛け声が出てくるだろう。
単に「連れて行ってもらい、決められた枠内で働く」のではなく、ボラの効率を上げたり、参加者の満足度を高め、“レーベン隊”の層を厚くしていきたいという思いがリピーターたちにはある。
今後現地のニーズも変わるだろうが、レーベン号の仲間と共に何らかのかたちで長く続く支援を模索できたらいいなぁ、と。
今日のお手伝い内容は、先々週の南郷地区に再び伺って「南郷泥アゲ大作戦 第2戦」への参加。
今回からレーベン号の道具には「バチツル」2本が加わった。
油が浸みこみ瓦礫を巻き込みつつ固まった泥は実に厄介で、これを突きほぐすのにツルハシはとてもいい。ついでにいえば、力仕事に慣れないホワイトカラーが扱うなら1.5kgぐらいがいい。
午前の作業場所では、排水溝内で乾いてカチカチに固まった土と戦う。泥というより「地面」で、ところどころ草も生えたりしている。
3チームに分かれて作業を進め、ちょうど昼前には反対側も含めてほぼ片付いた。
Read Full Post | Make a Comment ( 2 so far )大震災から3ヵ月めの日、気仙沼の個人宅でお手伝いをしてきた話 (震災復興ボランティア5回め)
昨日の気仙沼、沿岸部。
まだまだこんな光景が沢山ある。
東日本大震災から3ヵ月めの昨日、あるニュースは「東日本大震災では、今なお8万8000人が避難生活を強いられ、がれきの撤去も2割ほどしか進んでいません」と伝えていた。
さて、、今週末もレーベンさんのバスで気仙沼ボランティアへ。
リピーターも増えてきて、週末が近づくとTwitterでは「今週行きますか?」「行けないので代わりに頼みます」なんてやりとりが。また今回は行けない人が差し入れ(!)を持ってこられたりとか、ゆるいファミリーみたいな雰囲気を感じる。
宮城へ向けバスが北上していくと、毎回はっきりと「あぁ、こっちに来たんだ」と感じさせるサインがある。
東京でも一時期まで「がんばろう日本」といった垂れ幕・貼り紙などをよく見かけたが、最近はかなり減った。
当たり前だが、震災被害がひどい県では「ご支援ありがとうございます」「がんばろう岩手」「負けないぞ気仙沼」などの掛け声が街中いたるところにある。「がんばろう日本」とは違い、声を挙げる人も励ます相手もはっきりとし、ちゃんと日常に組み込まれた、その場にいれば力の源になるメッセージだ。
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気仙沼で「南郷ドブ上げ大作戦」に参加してきた話(震災復興ボランティア4回め)
気仙沼での震災復興ボランティアも4回め、今回は「南郷ドブ上げ大作戦」に参加してきた(…という作戦名は、現地に行ってはじめて知ったけど)。
今までのボランティアの記録は「kesennuma」タグからどうぞ。
これまでボランティアバスでお世話になっているのはレーベンコーポレーションさん(茨城県小美玉市)。参加者にとても心配りをしてくれるので、お勧めです(今週以降も当分気仙沼行きバスを出すそうです)。
★茨城発☆ボランティア バス☆進行中!!★
http://rebencorporation.blog.fc2.com/
今回の作業は、南郷という地区でドブさらい。
現地に着くと、駐車場に作戦本部みたいなテントが。到着したボランティアはそこで受付をし、担当地域を割り振られ、本職の方に簡単な指導を受けて作業、終わったら本部で新たな担当地域をもらう、という流れ。昼食もボランティアによる炊き出しで賄われる。この日は各地から200~300人のボランティアが集まるという話だった。
レーベンバスのチームは8時前には現地に到着。本当は10時スタートだけど、交渉してすぐに作業に入ることができた。
作業内容は、まさにドブさらい。以上。…という感じなんだけど、もうちょっと詳しく書こう。
この地区は、震災で2~3mほどの津波の被害に遭った。その際に流れ込んだ瓦礫・土砂の片づけはかなり終わったが、側溝に油や瓦礫混じりの泥が残っており、ところどころ詰まっている。これを掻き出し、土のう袋にどんどん詰めていくのが今日のミッション。
作業をしていて思ったのは、ドブは街の血管なんだなぁということ。動脈か静脈かわからないけど、これから来る梅雨シーズン、氾濫せずにしっかり働いてくれますように。
今日のボランティアは“明るいカオス”といった雰囲気だ。
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震災復興ボランティア:ネコ車、ツルハシ、そして毎週ボラバスを出すレーベン社長さんのすごい心意気の話
ぼくが毎週末に参加中の気仙沼へのボランティアバス、他に参加されている方などとTwitterで話し、お願いしてみた結果、「ネコ車(一輪車)」「ツルハシ(バチツル)」などをバスに用意してもらえることになったー。
(瓦礫撤去ボランティアをしたことがない人にはピンと来ないかもだけど、こういう道具があると効率が全然違うのです。)
参考:
ネコ車 – Google 検索
ツルハシ バチツル – Google 検索
http://twitter.com/#!/nakano/status/74964358354042880
http://twitter.com/#!/nakano/status/75033843731664896
http://twitter.com/#!/Zihuatanejo85/status/75054391966707713
http://twitter.com/#!/nakano/status/75057562042638336
http://twitter.com/#!/Zihuatanejo85/status/74966692807188480
http://twitter.com/#!/reben_rebencom/status/75088400067207169
あと、「バスをもう一台」なんて爆弾発言が…。
http://twitter.com/#!/reben_rebencom/status/75089161362751488
Tweetにもあるように、ぼくが参加しているのは茨城県小美玉市に拠点を置く「レーベンコーポレーション」さん(中古車販売業)主催のボランティアバスです。
(ググってみると同名の会社がいくつかあるけど、ボラバスを運行しているのは茨城県小美玉市のレーベンさんです)
★茨城発☆ボランティア バス☆進行中!!★
http://rebencorporation.blog.fc2.com/
ブログでの説明はちょっと素朴な感じだし、NGO・NPO主催などではないため、ボランティアには行きたいけど大丈夫かな…と感じる人もいるかもしれない。正直ぼくも、初参加のときはちょっとビビりながらだった。
本業が中古車屋であるレーベンさんが、なぜ毎週ボランティアバスを出すことになったのか? 社長さんから昼食時などに聞いた話を元にまとめると…。
- レーベンの社長さんは宮城県登米市の出身(
ちなみに今年73歳だそうだが、とてもそうは見えない年齢は冗談だったそうです (^-^;;) - 震災後、被災地では中古車が必要・売れると知り、車を持っていってみた。が、現地で異常に相場を釣り上げた商売が行われているのを見て、やめることにした
- 宮城のために何かできないか考えているうち、社員の方が「ボランティアバス」というのを見つけてきた
- それなら中古のバスがあればできるじゃないか、ということではじめてみた
- スタート直後は参加者募集をしても全然集まらなかったが、最近ブログやTwitterの影響かすぐ満席になるようになった
とのこと。
(さらに…)
気仙沼の幸町で少しだけお役に立ってきた話(震災復興ボランティア3回め)
土曜日(5月28日)、気仙沼へ3回めの震災復興ボランティアへ。
ちなみに1回め・2回めの記事はここです。
24時ごろつくばを出たバスは、途中何度かサービスエリアに寄りながら福島、宮城へと北上する。
深夜3時すぎにSAで買った「会津のべこの乳」、ほのかな甘みがあっておいしかった。
気仙沼市内、沿岸部に入っていく。
先週、大型クレーンで船を海に戻す作業が始まっているというニュースを見たが、まだまだ。
大きな漁船が鼻を突き合わせるように、そこにある。
まるで“船の回廊”だ。
今日ボランティアでお手伝いをする気仙沼市幸町(さいわいちょう)に着く。
(さらに…)
気仙沼の波路上(はじかみ)で1日ボランティアしてきた話
金曜日の深夜(5月20日)、ボランティアバスで2回めの宮城県気仙沼市へ。
以下、簡単な報告です。
24時につくばを出たバスは、途中サービスエリアなどに寄りながら、早朝に宮城県の気仙沼に着く。バスの中から朝日を見る。
今回ボランティア作業をする場所の少し北、長磯森という地区から臨む海。
海や岸壁はまだ元通りになっていない。港にトラックが瓦礫どんどんを運び、仕分けしているようだった。
今回お手伝いしたのは、波路上(はじかみ)という地区。
大きなエリアでは階上(はしかみ)という名前で(「陸前階上」という駅もある)、このあたりは波路上(はじかみ)というそうだ。
広い、田んぼの本当に広い領域が、まだまだ瓦礫や残滓だらけだ。
そして、波路上に向かって歩いていく途中で、まず最初に魚市場のような魚の強い臭いがしてきた。続いて、強い風に乗って糞便のようなキツい臭いがやってきた。
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