震災100日めの日、気仙沼で「南郷泥アゲ大作戦」に再び参戦してきた話 (被災地ボランティア6回め)

Posted on 2011年6月19日. Filed under: 未分類 | タグ: , , , , , |

週末(6月18日)は“レーベン号”での気仙沼へのボランティア。6回め。

今回は試みとして「つくば発東京経由」となり、10人がつくばから、16人が東京駅前から乗り込んだ(らしい)。
24時近いというのに、八重洲口は明るく賑やか。飲み会帰りの陽気な勤め人たち、各地へ向かう深夜バスに乗る人たちなど、人はかなり多い。寝静まった感じのあるつくば駅前とは違うので、ちょっと面喰らう。高速に乗ってからも、かなりの間窓外の景色はキラキラしていた。

レーベン号、東京駅着。これから気仙沼行きます。

今回のボラバスでは、参加者にスケジュールや決まりごとを書いたペラ一を配布してみた。
こないだ立ち上げたFacebookグループでやりとりし、レーベンさんにも許可をもらって「初参加者向けにこんな説明があれば安心では?」という内容を盛り込んだもので、これのお陰でチームの動きはこれまでよりちょっときびきびしていたと思う。

ちょっと背景を説明すると、瓦礫撤去などのボランティアは思ったより長丁場になるのでは、とぼくは思っている。今「暑くなる前に」と言われているが、夏を過ぎれば「寒くなる前に」「雪が降る前に」という掛け声が出てくるだろう。
単に「連れて行ってもらい、決められた枠内で働く」のではなく、ボラの効率を上げたり、参加者の満足度を高め、“レーベン隊”の層を厚くしていきたいという思いがリピーターたちにはある。
今後現地のニーズも変わるだろうが、レーベン号の仲間と共に何らかのかたちで長く続く支援を模索できたらいいなぁ、と。

今日のお手伝い内容は、先々週の南郷地区に再び伺って「南郷泥アゲ大作戦 第2戦」への参加。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

今回からレーベン号の道具には「バチツル」2本が加わった。
油が浸みこみ瓦礫を巻き込みつつ固まった泥は実に厄介で、これを突きほぐすのにツルハシはとてもいい。ついでにいえば、力仕事に慣れないホワイトカラーが扱うなら1.5kgぐらいがいい。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

午前の作業場所では、排水溝内で乾いてカチカチに固まった土と戦う。泥というより「地面」で、ところどころ草も生えたりしている。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

3チームに分かれて作業を進め、ちょうど昼前には反対側も含めてほぼ片付いた。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

多くの人は避難所暮らしをしているんだろうか、人通りは少ない。午前中に見かけた地元の人は二組ぐらいだったと思う。

作業が終わりに近づいた頃、父親と男の子の親子連れが通りかかった。ぼくはその親子と、きれいになりつつある側溝を見比べ、ふと「あ、ここはこういう人たちが住む街なんだ。この人たちが生活で使う道路の機能を元に戻すお手伝いをしているんだ」と思った。今やっているドブ掃除が、はっきり顔が見える人たちのお手伝いになっている、と再認識した瞬間だ。

まだ6回めのボランティアだけど、被災の“グラウンドゼロ”に実際に立って作業をしていると、目の前に迫る津波を見る如く感じたり美しい自然と破壊された街の対比の残酷さに頭がひりひりしたりなど、この震災がもたらしたものを身体が吸い込むように「わかる」感覚を味わうことがある

被災地に入った経験のある人から「ともかく現地を見た方がいい」とアドバイスされたことはあるだろうか。彼らは、こういうコピーすることが難しい体験の価値を伝えようとしているのだと思う。

昼休み、初参加の人を含む何人かで川沿いまで散歩してみた。

先々週この川を見たとき、傾いた家や潰れた車が残留していたが、それらは少し減っていた。代わりに、クレーンが掘り返した川底の土が中州のように流れのところどころに盛り上がっている。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

川沿いの家から年配の男性が出てきて、被災時の話をしてくれた。


この地区に水道と電気は一応来ている。
が、水道の方は途中の配管の損傷などの具合がわからず、飲用はまだしないでくださいと言われている。

この周辺の5~6軒の家が比較的きれいに残っているのは、津波に対して小学校が壁になってくれたから
(通りを挟んですぐ、海側に南気仙沼小学校がある)

小学校の3階は当時避難場所になった。そこから津波の様子を見た人によれば、津波は一度ではなく何度も行ったり来たりした
この川の対岸はひどい火災になった地域。
夜もずっと燃え続けた。津波と共に火も何度も移動した。(タンクから流れた油に火が付き、漂流する瓦礫が燃え続けたため)

対岸の川岸は花見の名所だったが、ここから見える桜の木は焦げてしまっている。
この川は、いつも鮭が上がってくるところなんだけど。(とてもそんな川には見えない!)

水産会社の冷蔵庫から鮭、フカヒレ、秋刀魚などいろんな魚が広い地域に流れ、それが回収されきっていないのでそこにウジが湧き、ハエが大発生し困っている。ウジが珍しいらしく、学者が2度も来てウジを観察して帰ったよ。

午後も場所を変えて、引き続き側溝掃除。
ここでは、さまざまな瓦礫に加えて油まみれのヘドロとの格闘になった。個人的には、ホテル磯村さんのときに続いて再戦だ。

瓦礫の中には、男3人でも持ち上げるのが難しい木の幹や、窓枠や服、ビニールなどさまざまなものがあった。
が、レーベン隊はあの頃より装備を充実させ、チームで働く経験値も積んでいる。さらに今回は、疲れを知らずバチツルを振るう若者(本当はぼくが使いたかったんだけど…)、ヘドロの中に足を突っ込んで「涼しくて気持ちいい」(あくまで長靴越しに)とのたまう豪胆な女(こんな表現でごめんね!>本人)など、メンバーもパワフル。土のう袋を扱う部隊も午前より慣れ、動きがスムーズになっている。

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

結果、26人の男女が手強いヘドロが居座る側溝に取りついて、なんとか定刻までにクリーンアップできた。

ぼくは終始側溝の中にいたのだが、終盤にさしかかる頃、余計なものが取り除かれた証拠に足元を水が流れはじめたどす黒い水だが、心情的には「清流」と呼びたいぐらいの爽やかさだった

南郷泥アゲ大作戦 第2戦, 気仙沼でボランティア Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

今回も汚れたー。

さて、ひとつ残念なお知らせがあります。
この日、レーベン隊が先々週泥上げした側溝の一部を、別のボランティアチームが掃除しているシーンを目撃。「え、なんで?」と思って覗いてみると、5cmほどだけどまた泥が溜まっている…。泥出しが部分的にしか終わっていないと、どこかがボトルネックになり、その他の場所にもまた流れ込んでくる、ということかもしれない。
したがって、泥アゲ作戦はまだ続くかもしれません。

この日のレーベン号は、新しい試みがあった。
Twitter上で気仙沼で大発生しているハエについて話していたところ、今回参加しないリピーターの方、今回の参加者、そしてレーベンさんがハエ取り紙や駆除薬などを持ち寄り、現地に届けようという話に。
現地ボラ中、リーダーのIさんとぼくで南郷の個人宅を訪問し、2つの家に届けてきた。喜んでいただけた。

南郷泥アゲ大作戦の合間にハエ取り剤などをお渡しする Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

南郷泥アゲ大作戦の合間にハエ取り剤などをお渡しする Mud dredge volunteer at Nango, Kesennuma, Miyagi pref.

この日も、被災地ボランティア初体験の人が何人かいた。
そのうち、入浴後に気仙沼港を眺めながら聞いた1人の女性の話が印象的だった。

気仙沼プラザホテルの駐車場から Japan Quake Volunteer Bus to Kesennuma, Miyagi pref.

一度ボランティアしてみたくて、今回レーベンのボラバスをTwitterで知って申し込んだ。でもすでに満員。金曜日の夜に欠員が出たと連絡があって、運よく参加することができた、と。

また参加しますか、と聞くと「実は来週から仕事の関係でヨーロッパに行ってしまうので、もう参加できないんです。1年は帰ってこれないので。行く前に参加できてよかったです」とのこと。

ぼくは半ば冗談で、じゃあ今日見た風景を行く先の国の人に伝えてぜひ寄付を集めてくださいよ!と言っておいた。

お名前聞きそびれたけど、海外に行ってしまう前に1回でも現地でボランティアを、というその心情はいいですね。
その先は、日本に残るぼくや沢山の人たちが引き継ぎますよ!

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ナカノ樣お早ようご座います..大震災へ の関心は貴方のブログを見るのが私には一番分り安いです,.この二‧三日TVニュウスで新たに震災の画面が出て目に淚で濡しました,…ブログを有難度う,そして日本の皆樣.頑張って下さい…ナカノ樣もね….

akitsaiさん、
いつも読んでいただきありがとうございます。
はい、これからもできるだけ多くの人たちで支援していこうと思います!


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