吉田口登山道を麓(0合目)から歩いて富士山に登る
2011年9月7日・8日、富士山に一合目から登ってきた。
5月から毎週東北被災地行きのボランティアバスに乗っているので、今年は山に全然行ってない(山だけでなく他の多くの趣味も“箱庭”っぽい感じがして、離れてしまっている)。が、TwitterやFacebookなどで「富士山行った」というポストをいくつか見かけ、ウズウズしてきた。
ぼくはこれまで富士山に4回登った。なので去年から、次に登るなら何か新しいチャレンジを…と考えていた(去年富士宮口から登った際も「山頂の山小屋に泊まる」をやってみた)。
今回は「一合目からの富士山」への挑戦を含め、“新しいこと”を2つやると決めた。
- 吉田口登山道の起点、富士吉田の北口本宮冨士浅間神社から登る。帰りも浅間神社まで戻る
- ご来光はポピュラーな久須志神社前や大日岳ではなく、夜明け前に剣ヶ峰に行き、文字通り日本最高地点から見る
以下、写真とメモ。
新宿駅バスターミナルから20時過ぎのバスで富士吉田へ向かう。
22時過ぎ、富士山駅(旧富士吉田駅)で降りた。
東京と違って涼しい。富士山の火山岩のような独特の匂いがある。ホテルまではゆるやかな登り坂。あ、もう富士山の懐にいるんだ、と少し胸が踊る。
富士吉田の市街は気圧が低く、プリングルスの蓋も膨らんでいた。
翌朝4時37分、真っ暗な中ホテルを出る。
4時53分、北口本宮冨士浅間神社に着く。立派な鳥居をくぐる。
Read Full Post | Make a Comment ( 6 so far )山:元旦は奥多摩のアタゴ尾根から三室山へ
2011年最初の日は奥多摩の山に行くことにした。
7時44分新宿駅発の「ホリデー快速おくたま」は御岳山への初詣で客などで混むのかなぁと予想していたけど、空いていた。
青梅線の二俣尾駅から愛宕神社を経て三室山をめざし、そこから1時間20分で日の出山、余裕があれば御岳山にもちょっとお参りをして、つるつる温泉へ降りて最後はバスで武蔵野五日市へ…なんてコースを考えていた。
が、スタートから狂った。
愛宕神社で初詣でをして右側へ抜け、川にからむ山道を行くが、先に道がないようなのだ。正確にはかすかな作業道のようなものがあったが。もう引き返そうか、ってことで撮った記念写真がこれ。
ここを二往復して(途中登ってきた女性2人組にも「こっちじゃないみたいですよ」と話しかけたりして)、愛宕神社まで戻ると、神社の左側に素直に「三室・日の出山登山口」という道標があった。1時間のロス。
実は、ぼくらが愛宕神社に着いたすぐ後から地元の人たち(主に年配男性)が沢山参道を上がって来て、やがて神社で新年の神事のようなものが始まっていて、近くをウロウロするのが申し訳なく探索できなかったのだ。
それにしても、「この道で合っている」と思いながら間違った山道に分け入ったときも「いやこの道はやっぱり間違っている」と思い直して下ったときも、それぞれ自分の中でもっとらしい仮説が立ち上がってきたのが面白かった。新年早々の教訓か。
以後は歩きやすい登山道で、三室山の山頂へ。
(さらに…)
[tent, memo]MSRかMarmotかBig AgnesかKeltyかSierra Designsか
さて次はテント泊をめざすぞ、ってことで、テントをいろいろ品定め中。
ちょっと前から調べはじめて、MSR Hubba Hubba / MSR Hubba Hubba HPあたりかなぁと漠然と思ってたけど、ちょっと本気で調べてみると同クラスが沢山出てきた。
●MSR Hubba Hubba
Max Weight 4 lbs 6 oz, 29 sq ft+17.5 sq ft vestibule
●Marmot Aura 2
Max Weight 4 lb 7 oz, 30.5 sq ft+9 sq ft vestibule
●Big Agnes Seedhouse 2 SL Tent
Pkg Wt 3 lbs. 6 oz. (軽い! フルで1.5kg!) 28 tent + 5.5 vestibule
●Kelty Grand Mesa 2 Tent
Pkg Wt 4 lbs. 10 oz., 29 tent + 6 vest そこそこ軽く定価で$120!
●Kelty Teton 2 Tent
Pkg Wt 4 lbs. 10 oz., 31.3 tent + 6.9 vestibule こっちはやや広く、定価$130!
●Mountain Hardwear Helion 2 Tent
Pkg Wt 3 lbs. 14 oz., 28.1 + 8.5 vestibule $369は高いな。これはないな。
●Sierra Designs Lightning 2 Tent
Pkg Wt 4 lbs. 5 oz., 31 tent + 9 vestibule, $199.97(compmor)・定価は$259.00
●Sierra Designs Velox 2 Tent
Pkg Wt 4 lbs. 9 oz., 28.5 + 7 vestibule + 7 vestibule, $229.97(mor)・定価は$299.00
こうして見ると、あっちには$200~$350ぐらいの間でULテントがひしめいていることがわかる。いいなぁ。
まとめて気づいたが、ぼくがざっくり重さと広さでしか候補を選んでないこともわかったw
もうちょっと悩んでみようか。
[trekking]雲取山縦走2日め(雲取山頂上~七ツ石山~高丸山~鷹ノ巣山)
前日、雲取山荘で寝入ってしまったのがたぶん21時過ぎだった。
「うーん、よく寝たな…」と目覚めたら0時。「もうちょっと…」と寝て、2時、3時にも目覚めた。4時ごろ、そろそろ周囲の部屋で起き出す音が聞こえはじめたので、4時半には起きてしまった。
「朝食は4時半からOK」と聞いていて「んなバカな」と思ったが、少し身支度して下の食堂に下りて行くと、もう20人ぐらいの人が並んでいた! で、ぼくらも朝5時前に朝食を食べた。普通に食欲があり、おいしかった。
食事を終えると、サブザックを背負って山頂に向かう人たちがいる。部屋に戻ると、同室の人たちは続々と発っていく。山頂で日の出を見るんだな。
ぼくらが装備を整え、山頂に向かったのは6時ごろ。もう空は明るい。
昨日も1,700mを過ぎたあたりから感じたが、ちょっと空気が薄いなぁと思いながら30分ほど登ると山頂だ。
四囲の山々の彫刻のようにくっきりとした稜線がはっきり見え、それが集まって脈をなしている。それらの山を前景に、南側の奥に屹立しているのが富士山だ。こんなに山裾の方までしっかりと見たのは初めてかもしれない。
この日はこの後石尾根縦走路というルートを行くんだけど、最後の鷹ノ巣山まで、富士山はずっとついてくることになる。
雲取山避難小屋の方で富士山をもう一度眺めた後、雲取山を下る。
今日の縦走のスタート。
雲取奥多摩小屋、雲取山ヘリポートを過ぎる。それなりにアップダウンはあるが、天気はよく道は開放的。
七ツ石山へはなかなかの急坂だけど、ジグザグ道はしっかりついていた。
ここまでは結構賑わっていたが、七ツ石山の先では、登山者の多くは奥多摩湖畔の鴨沢方面にくだっていった。昼過ぎには奥多摩行きのバスに乗るんだろう。ぼくらは石尾根をさらに東へ。
一時間ほど歩くと、七ツ石山と同じ1,700mクラスの高丸山。山頂は、芝生みたいな草が生えている以外は何もない山。眺望ありまくり。こういう気持ちのいい山の頂上ってあまりない。少し休んで、水を飲みスナックを食べる。
高丸山とほぼ同じ高さの日陰名栗峰へ。またもなかなかキツい下りと登り。
この縦走路、1,700m級のピークが並んでいるのでアップダウンはさほどないだろうと思ったが、間違いだった。地図を(今さら)よーく見ると、等高線も沢山描いてある。
11月最初だが日のあたる尾根は十分に暖かくて、ぼくはキャプリーン1の半袖と長袖を体感温度に合わせて着分けていた。山頂でやや寒くなると、それにU.L.ウインドパーカを羽織る。キャプリーン3のジップアップも持っていったが、結局着たのは早朝だけだった。
しばらく歩くと建物が見える。鷹ノ巣山避難小屋だ。ということは鷹ノ巣山までもうすぐ。
避難小屋の前のベンチでお弁当を広げている人たちを見ながら頂上へ向かう。
標高差は200mほど、素直な急坂。右側に富士山を、左側には日原より向こうの奥多摩の山々を見渡せる豪勢さ。
鷹ノ巣山の頂上は賑わっていた。
富士山をスケッチする人、富士山を見ながらインスタントラーメンをすする人など。これからぼくたちが下っていくことになる日原方面からも続々と人が登ってくるが、彼らは皆突然開けた眺めを前に歓声を挙げていた。
これから稲村岩尾根を日原方面へ下り、東日原バス停まで歩いて奥多摩行きのバスに乗る。
1泊2日のトレッキングはこれで終わり。
[trekking] 雲取山縦走1日め(サオラ峠~三条の湯~雲取山荘)
連休は、1泊2日で奥多摩の奥、雲取山(くもとりやま)に登ってきた。
今回のトレッキングは、ぼくにとって新鮮なポイントが3つあった。
-
日帰りでなく、山荘などに泊まりながら複数のピークを歩き抜ける「縦走(じゅうそう)」というスタイルのトレッキングをする
-
雲取山のすぐ下の「山荘」に泊まることにしたけど、山荘ってどんなところなんだろう、という不安と期待
(夏の富士山登山でも山荘に泊まったけど、富士山の山荘はいろいろ特殊らしいので)
で、初日はこんな感じだった。
ホリデー快速で奥多摩駅に9時15分に到着。奥多摩駅からは西東京バスで奥多摩湖経由、終点の丹波(たば)へ約1時間。ここはもう山梨県。
丹波停留所そばの登山口から、まずはサオラ峠(竿裏峠)をめざす。快晴。サオラ峠は、峠とはいえ高度1,400mのところにある。ここで昼食をとり、次は三条の湯へ。三条の湯は温泉付きの山荘でキャンプサイトも併設されていた。ここに着いたのが15時ごろ。温泉に入ってキャンプでくつろぐ人たちをやや羨ましく思いながらも、雲取山まではまだ2時間はあるので先を急ぐ。
秋の景色を楽しみながらも足を速めたけど、雲取山前の最後のポイントである三条ダルミに着いたのは17時過ぎ。11月のこの時間はもう暗い。もう月があがっていて、すぐにあたりは標識も見えないほど真っ暗になった。
周りでは、イノシシだか鹿だかわからないが大型動物の鳴き声や気配が盛んになってきた。不安になってくる。
あと30分で山頂だが、今日のうちにめざすのは諦め、雲取山荘へのまき道(迂回路)を行く(暗いので、ヘッドランプを着けていてもこの道を探すのさえ一苦労)。
このまき道がかなり怖かった。細くて崩れかかっている箇所がいくつもあり、真っ暗なので下は果てしなく続く谷底のようだ。この道を歩いている時間は、この日で一番リスクが高まった瞬間だったと思う。
山荘に着くと、小さなロビーはストーブにあたる人やビールを飲み立ち話をする人たちで溢れかえっている。
すぐ部屋に案内され、食事を促され、相部屋の人たちと少しだけ話をして就寝。消灯は21時(!)だったけど、普通に眠ってしまった。
2日めに続く。
[Trekking] 扇山(山梨)の秋
山梨県の扇山(おうぎやま)に行った。
ぼくの自宅からだと、行きは新宿から京王線特急に乗って高尾まで、高尾でJR中央本線に乗り換えて鳥井(とりい)まで約2時間。帰りは下山口が2駅戻るかたちになるので、JR四方津(しおつ)駅から、途中からホリデー快速おくたま2号になる電車1本で東京までが1時間半以内。
中央線の高尾の先までを射程にすると、奥多摩に行くよりもやや短い時間で山だらけの核心エリアに行けちゃうんだぁ、ということがわかった。
鳥井から入って四方津に下りる扇山のルートは13kmぐらいらしい。
山に入ってしまうと、尾根までは素直なジグザグが続き、尾根に入ってからは広くて歩きやすい道で、とても楽しいハイキングコースだ。途中までは杉の木の植林が多いが、山頂近くなると拾葉樹が徐々に増え、黄色や赤に色づいた木が楽しませてくれた。
山頂は広く、南と東の眺めが開けていて、山梨なので当たり前のように富士山が見える(こんな大きく見えるはずはない、と思っていたのでわかったときは驚いた)。この日は少し曇っていたが、山にはいろんな表情があるんだから晴れてなかったからといって「残念ながら」なんて接頭辞を付けるのはそろそろやめたいもんだね。
このルートの難は、車道歩きが多いことか。
だけど後半は、昔の宿場町っぽい雰囲気の道沿いに野菜の直売所もあったりして楽しめる。道沿いの民家や畑には、実を沢山つけた柿の木も沢山あった。
来週の山小屋一泊用に、(迷った末に買った)Osprey Kestrel 38に荷物を沢山詰め込んで歩いたので、特に登りが足にキタ。
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(あとついでに、東京で唯一「日本百名山」に入る山。こっちはわりと気にならなかった)