WebSig勉強会「Webサイト構築のためのプロジェクトマネジメントスキル」感想:PMにおける「承認プロセス」と「全社視点」など

Posted on 2007年9月20日. Filed under: WebSig24/7 | タグ: , |

先週末の3連休の初日、9/15日(土)はWebSig会議第15回「Webサイト構築のためのプロジェクトマネジメントスキル」でした。

第15回 WebSig会議「Webサイト構築のためのプロジェクトマネジメントスキル」を開催 (WebSig24/7)
http://websig247.jp/press/000059.html

講演者は「このテーマなら」と最初から決まっていたビジネスアーキテクツの森田雄さん、そして野村総研グループのNRIネットワークコミュニケーションズで多くの部下を率いている松岡清一さん。

Webサイト制作でのプロジェクトマネジメントというのは当然ぼくも携わっている領域ですが、お二人の講演を聴いて、「わかってはいたけどうまく言語化できずにモヤモヤしていたこと」を明快にキーワード/キーフレーズ化してもらったなぁと感じる点が沢山あり、あれこれ考えを巡らせながら聴いていました。

メモからいくつか抜粋しつつ、あわせて感想や雑感などをまとめておきます。

まずは松岡さん@NRIネットコムの講演から(簡潔にまとめているので、もしかしたらニュアンスが違うなどの点はあるかもしれません)。

  • 松岡さんのお話で一番ピンと来たのは「承認プロセス」の話。プロジェクトのQCD(Quality・Cost・Delivery)とあわせて考えるとわかりやすいが、「承認プロセス」によって生産性が変わる。したがってコストも変わりうる。承認プロセスを変数だと捉えきちんと科学するということは、経験上わかっていたつもりだけどもっと突っ込んでみる必要があると感じた。
  • 「チームづくりでは几帳面なスタッフとクリエイティブなスタッフを組み合わせる」。チームとしてのアウトプットを向上させるための組み合わせは大事だ。
  • 「協力会社のオフィスに伺うのが鍵」。これは実践的なノウハウ。万事、ネットだけでなくリアルも織り交ぜること
  • 「QCでは質を定義し、指標を作成し、そのエビデンスを管理せよ」。これも重要。顧客も受託側も参照可能なエビデンスを作ること。
  • 「データはクリエイティビティをそぎ落とす。マーケティングデータにばかり頼るな。ときには顧客を裏切れ」。三菱の炭を使った炊飯釜の開発エピソードは示唆的だった。

次に、その品質管理へのこだわりが半端でないことを多くの業界人が知っている(接頭辞長い (^-^;;)、森田雄さん(ビジネスアーキテクツ)の話から。

  • 以前このPM勉強会を素案レベルで彼にお願いしていた段階から「bAでは並行する複数のプロジェクトの進捗管理やリソース管理をどうやっているのか」がとても気になっていた。この話は「プロジェクトマネージャー(bAの言い回しだと「マネジャー」?)」と「プロジェクトリーダー」の違いとして示していた。
  • プロジェクトリーダーのスキルは、プロジェクト設計・要件定義、リスク管理、予算・コスト計画、リーダーシップ、モチベーション管理、その他のプロジェクトマネジメントスキル、プロジェクトリーダーの経験、自己管理能力、コミュニケーションスキル。
  • 「bAでは(Web制作でなく)『コミュニケーションデザイン』に必要なスキル200個(!)をスキルマップ(略して「スマップ」)として定義」。
    このやり方がbAの現在の規模には合わないということはわかっている。が、そうしないと企業として成長できず、「顧客の期待を上回るWebはつくれない」。当たり前だが、スキルやプロジェクト管理の確立・洗練は品質向上の最も有力な施策のひとつだ。銘記しよう。
  • 部署はなく「フィールド」という概念で定義している。フィールドには概念が1~5まである。
  • 個々のタスクの工数積み上げでのスケジュール作成なら誰でもできる。そうではなくPMの仕事は「プロジェクトをデザインする」こと
  • 「プロジェクトの難易度・性質と利益率の関係。難しいプロジェクトでは利益目標をとことん下げるが、終了後にノウハウは徹底的に分解・共有する。そういう流れで『案件を開発』する」。わかってはいたが非常に示唆的な話。
  • 社内で進行中の隣のプロジェクトの進捗を把握し、それも成功させてこそ真のPM。「全社視点を持て」。

PMに限ったことではないけど、教科書的なメソドロジーを身につけた上で経験を積むことで、「特に力を注ぐべきポイントはどこかなのか」というノウハウは上級者なら必ず溜めているもの。松岡さん・森田さんの講演にはそういうキーフレーズが沢山ちりばめられているなぁと、まとめてみて改めて感じました。

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