西日本豪雨 愛媛西予・宇和島:8日間・70人日力でのお手伝い(援人 2018年 0812-19便)

Posted on 2018年8月24日. Filed under: ボランティア | タグ: , , , |

ボランティアチーム援人、2018年8月12日(日)から19日(日)まで、西日本豪雨の被災地である愛媛県西予市・宇和島市でのお手伝いの記録。この便では、メンバーそれぞれが参加可能な期間に(2日間から最長8日間まで)自力で現地に行き、集まって活動することに。結果、合計約「70人力」でのお手伝いになった。

以下、そのまとめ(8日分あるので超長文)。

8月12日(1日目)

愛媛新聞。「西日本豪雨 肱川氾濫887ヘクタール 国交省発表 04年台風時の1.6倍」。

西日本豪雨 愛媛県西予市・宇和島市で災害ボランティア(援人 2018年 0812-19便) Disaster volunteer / Western Japan heavy rain

お手伝い初日。OPEN JAPAN渓筋ベースでの朝のミーティング参加からスタート。

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みかん狩りドライブスルーって(笑)。宇和島市吉田町で。

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夏休み8日間、西日本でのお手伝い1日目。愛媛県宇和島市吉田町で。何度もボラが入っているお宅だが、床下は手つかずだ。泥が30cmも溜まっている箇所も。明日も継続となった。

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愛媛県大洲市、臥龍の湯から見る肘川。今は穏やかな流れだが、石垣の上に建つ家の板塀の中ほどに白っぽい浸水跡がある。

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愛媛県の大洲市、西予市、宇和島市を巡ってみて、被災範囲の広さに驚く。山の斜面の崩落はしばしば見かけ、特に宇和島では片側一車線通行に何度も遭遇した。

8日間の西日本でのお手伝い、1日目。
OPEN JAPAN西予ベースの下、宇和島市吉田町のお宅で床下泥出し。社協ボラは何人も入っているようだが、床下は未着手だ(社協はやらないことになっているのだろうか)。

床下が大きく窪んだ部分に泥が30cm以上も溜まり、それ以外の箇所は5~10cmの重く粘り気のある泥に覆われていた。

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今日だけでは到底終わらず継続となった。この案件、明日こそ本番。依頼主が元の暮らしに早く近づけるよう、力を出し切る。

8月13日(2日目)

宇和島、床下の泥出し2日目。重い泥、湿気、暑さで汗ダラダラ。差し入れでいただいたポンジュースを半溶けのドリンクに混ぜるて飲むと、うますぎる。

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西予宇和線、山側の細い急流があふれて土石流となった形跡が多数。一箇所、砂防ダムがばっくり割れ、片側のコンクリート塊が道路すれすれまで落ちかかっているところがあった。こんなの初めて見た。

今日メンバーが、昼に飲み物補給に行ったスーパーの前で、お盆で帰省してるんですがやってるボラセンないですかと聞かれたそうだ。ボラの姿はないが、家を片付けている人の姿は多く見る。お盆もやればいいのになぁ、ボランティアセンター。

朝7:30から16:00まで床下に潜って、汗みずくになり泥にまみれてたら、世間の流れを掴む余裕はない。寝る前にかっこいいことを述懐する余裕もない。

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今日の夕方、愛媛の高校が甲子園で逆転勝利を果たしたとラジオで知って喜んだが、昨日のことだと知って恥ずかしくなった。

愛媛での集中お手伝い8日間の2日目。

朝から床下に入り、ひたすら移植ゴテやホーで泥出し。送られてくるテミにひたすら泥をぶち込む。ヘドロ部分は道具の入りも泥離れも悪く、苦悶の声をあげながらの作業。相当な急ピッチでやり、泥出しは今日で完了した。

明日は床下の磨き上げ、オスバン消毒。3日目にして、なんとか一軒のニーズを完了させられるだろう。
今夜もしっかり寝て、明日もがんばる。脇目は振らない。

8月14日(3日目)

昨日は新聞休刊日なので、今朝の愛媛新聞一面。「済美劇場」!

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愛媛県宇和島市のかんきつ農業被害を受け、中国浙江省象山県のかんきつ連盟が義援金を。愛媛新聞。

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宇和島市吉田町。ヘヴィーな泥出しは2日で終わり、今朝7時半から大引と根太を徹底的ブラッシング。この後オスバン消毒までやる予定。

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宇和島市吉田町の「国安」さんで昼食。今日から再オープンだとか。肉ごぼうそば、うまい! ボラ中にコンビニ弁当以外のもの食べられるのはすごくありがたい。

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被災からから一か月、延々片付けを続ける人たちもボランティアも疲れているのか。別のボラがかき出した泥が側溝のすぐ脇に山積みだった。これでは大雨が降ったらまた元に戻ってしまう。本来のニーズではないが、土のう袋詰めし家周りの浸水避けに配置した。疲労困憊。

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西日本豪雨災害。

京都・福知山、岡山・真備、そして愛媛・宇和島を経験したが、どうもここはボランティアに対するもてなしが度を越えて凄い気がする。今日、3日目にしてSさん宅のお手伝いを終えたが、最後に全員にポンジュース一箱(6本入り)などを持たせようとするので苦労した。

2日にわたって軽ダンプ10往復分近い量を出した床下泥出し、今日は仕上げ日。とはいえ朝から2セッションはKさんの提起で、まず局所的に残るヘドロを取り切る。そこから全員でブラッシング。昼から2人がオスバン噴霧。

残りメンバーは、気になっていた家裏へ。お盆休み前に社協からのボラが側溝泥出しをしていたが、1. 泥は脇に上げただけで、大雨が降ればすぐ流れ込む状態 2. 隣家との境までしか貫通していない。これでは流れない…という問題があった。

ニーズはもらってないが、この「部分最適」(やれと言われたことだけやって達成とする状態)を見過ごしては依頼主のためにならない。提案し、終わらせることにした。

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炎天下でのスコップ使いで熱中症危険度は急上昇し、メンバーは疲労困憊だったが、なんとか16:30に終了。

依頼主には何度も感謝の言葉をいただいた。が、ぼくらが働いた3日間、彼女が休んでいる様子はなかった。この家の片付け自体はまだ途方もない量があるのだ。

明日は4日目、ようやく半分だ。新たなお宅へお手伝いに向かうことになるようだ。まだまだいける。

さよなら、かわいいナナ(本当の名前を聞くまで、ぼくらはみかんちゃんと呼んでいた)。

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OPEN JAPANさんに誘われ、西予市野村町の地元イベントに参加。
平成28年台風10号被災の岩手県岩泉町からのメッセージを見かけた。

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肱川の氾濫で一帯の家々が2階まで浸水した、西予市野村町。

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この地域の人は明るい、そしてたくましい。沢山の人の笑顔が見られたことで、自分が必死でやっているお手伝いの意味が裏付けられた気がした。

8月15日(4日目)

愛媛でのお手伝い4日目。今日は大洲市に近い西予市野村町白髭で。

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白髭のお宅の重機連携泥出しは雨で中止に。野村町中心部に移り、2階浸水のお宅で床材のブラッシング…ではなく天井も2階も。かなりの作業量があり、8割までやったところで終了。依頼主は待ちわびていたとか。行けてよかった。

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西予市のことはまったく知らなかったから、このポスターとても興味深い。

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東北の大雨、大丈夫か…。

“西日本の被災があまりにも広範囲で酷いから、今回は仕事辞めてきたんだ。”
“今回のことで、次のもっとすごい南海トラフに備えて若手を育てなきゃとやってるんだ。”

どんな災害が起ころうが痛みを分かち合おうとしない都会人よ、この言葉を読んでくれたか。

こういう場所に来て味わえる凄みは、東京でデスクワークをしていたら決して出会えない類いの洞察力、決断力、懐の深さの持ち主に出会えることだ。

残念ながら偽物もいるのだが、本物はただただ寡黙にやる。偽物に限って聞いてもいないことを喋る。

愛媛4日目。すでにHP尽きそうなので簡潔に。

朝、西予市の山間、崖際のお宅へ。小柄だが筋骨たくましい男性は最初頑なにボランティアを断ったそうだ。

残念ながら雨が強くなり、軽ダンプ二杯出したところで撤収。

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野村町中心部に移動、床下清掃や消毒を待つ家の一軒へ。泥はきれいに除去され、壁も落とされ、一体どれだけのボランティアが入ったのかと思うほどの仕上がり。依頼はブラッシングとオスバン消毒だが、この家は2階まで浸水しており、作業量は通常の数倍あった。床下泥出し、床上泥出しは何度も経験したが、天井部分の木材に堆積した泥のかき取りなんて今回が初めてだ。

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5人チーム、16:30まで頑張ったが進捗8割で終了。

依頼主は明るく、ボランティアが来てくれないと寂しいこと、避難所の段ボールベッド暮らしが1ヶ月にもなること、消毒を待ちわびていたことを話してくれた。なかでもボラが来ないと寂しい、置き去りにされたように感じると何度も話され、聞いていて切ない気分になった。

愛媛でのお手伝い、残り4日。ボラ以外のものは全く味わえてないが、お手伝い先で会う方々の明るさ、優しさが胸に沁みる。最後まで全力を尽くしたいと思う。

8月16日(5日目)

今日の愛媛新聞。大洲市肱川地区の住民、「静かな怒り」。

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愛媛でのお手伝い5日目。大洲市の山間のお宅で、豪雨で崖が崩れ、家屋裏に堆積した土砂の片付け。作業はハードだが、雨はあがって涼しい風が吹き抜ける。とてもいいところ。

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愛媛代表・済美よくやった! ベスト8進出だ。

愛媛でのお手伝い5日目。

朝、12人のメンバーでまず西予市野村町に向かい、7:30からブラッシングとオスバン消毒に着手。お母さんはもう避難所から来ていて、手を振って出迎えてくれた。

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8時、ぼく含むチームAはOPEN JAPAN渓筋ベースを経て白鬚の山間のお宅へ。前日雨のため中断したお手伝いの続き。

急峻な崖から家屋裏に降りかかった土砂の撤去。ミニユンボのバケット一杯をネコで受け、細い動線を抜けて軽ダンプに載せる。ガチハードな作業だが、完了できた。最初土砂は軒下まであり、全体で7日かかったとのこと。

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体力、気力はどれだけあっても多すぎることはないと思った日。体力がなければ土砂と戦い抜くことはできない。そして気力があって初めて、人を気遣う余裕が生まれる。
なんとか乗り切れたが、最後は放心してしまった。

依頼主(恐らく80代の男性か)の奥様は入院されている。依頼主は毎日コツコツ家の片付けをしながら病院に通う。

ボラが来なければ一人で作業を続けていただろう依頼主に大切な「時間」をつくってあげることができたんだ、というBさんの言葉を聞いたとき、疲れて余力のない体に少し何かが戻った気がした。

8月17日(6日目)

西日本豪雨。各地でボラセンがまだ立ち上がっており、人手が求められている。社協ボラセンが閉じた後も困り果てる人が残されるのはいつものこと。「水害2週間」という言葉があるという。2週間を過ぎれば被災者は復旧を諦め始めるというのだ。人助けには期限がある。行ける人、「今」ボランティアへ。

西日本豪雨、愛媛でのお手伝い。うわぁ、もう6日目か。

毎日体を酷使しているが、適度に食べて早く寝て疲れを負債として持ち越さず…と思ったら、今日は前日のキツいネコ運びが堪えたのだろう、さすがに上腕が筋肉痛だった。

今日は2チームに分かれ、それぞれ泥出しと床下に溜まった水排除のお手伝い、宇和島市吉田町で。

ぼく含むAチームは海沿いの高台、景色のいいお宅へ。雨で急流が氾濫、土石流が庭と床下に入った。40年住んできたが初めてだという。

一口に泥出しと言っても泥の厚さ、乾燥度、床下の構造、家に居住しているか、今後についての意向などさまざまな変数によって進め方が変わる。今朝はまず無人の隣家(教員用住宅だという)の庭と側溝の泥出しをし、午後に到着するOPEN JAPANのTさん、依頼主と協議して「住みながら復旧作業をする」狙いで進めることになった。

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午後、最初に着手した部屋は根太の間隔が狭く、土砂はカチカチに固まって10cm以上入っていた。掘り起こしに相当力を要し、屋内だが汗が吹き出る。16時までかかって何とか一部屋を終え、継続となった。

高台にある家の窓からは豊後水道や養殖いかだも見え、昼食時に眺めると心が安らいだ。

上の畑で収穫している「宇和ゴールド」を大量にいただいてしまい、休憩時に食べる。上品な酸味が印象的だ。

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大雨のとき依頼主は一階に寝ていたという。深夜ラジオが好きで、早朝の浸水にも気づかなかったと。もし床上浸水だったら…と思うと恐ろしい気がした。人の生き死には紙一重だ。

災害の人助けには「期限」がある。行きたいときに行くのではなく、行くべきときにいく。Twitterを眺めると、早くも忘れられつつある被災地の人たちが必死で情報を発信している姿が目に留まる。

穏やかなこのシニア男性がここでまた安心して暮らせるよう、完了まで頑張りたい。

NHK愛媛ニュース。今日、松山市から宇和島市までボランティアバスが出た。しかし定員45人のところ参加は15人だったと…。31日まで毎日出る予定。ぜひ多くの人に乗ってほしい。

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8月18日(7日目)

宇和島市吉田町、Tさん宅で床下泥出しのお手伝い中。2日目。

「紙皿で食べるご飯の切ないこと。落ち込んで何もする気になれない。でも私の場合、家もあり身内も無事だった。泣き言は言えない。」(愛媛新聞 投書欄)

済美の奮闘を、宇和島で泥だらけになりながらラジオで聴く幸せ。

愛媛でのお手伝い、ついに7日目。残り1日。

災害ボランティアは依頼に応えて作業を行う。依頼主と真正面から向き合う行為ではなく、最初と最後に少しだけ会話をする程度のこともある。

が、家という私的情報が詰まった空間に入らせていただいたり、被災した家財に触れたりすることで、会話する以上に人となりが伝わってくることが多い。

宇和島市吉田町のTさんは、とても正しい居住まいというか、端正さが家から伝わってくる方だった。

Tさん宅でのお手伝い2日目。

今日でなんとか終わらせるべく、7:30の作戦会議を経て床下泥出しを爆速スタート。

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迅速にやる鍵は、潜り手が進む最低限の道だけ養生し、すぐさま泥出しをはじめること。より丁寧な養生は追っかけでやる。一杯目の泥が出るのに合わせ搬出動線を作っていく。道具は試掘を経て奥へ進むのに合わせて変化させる。今回は、根太の間隔は狭いが切りたくなかったため、最初は半月ホーとバケツで掘って着地点をつくり、床下に入ってからはホーと移植ゴテで集めチリトリでリレー、ガルバテミでネコまでというスタイルを構築した。泥出しが終わったそばから即ブラッシング、オスバン消毒へ。乾燥状態はよいことから(OPEN JAPANのTさんの助言もあり)主要な部屋は畳を戻し、拭き掃除と掃き掃除も終え、依頼主の生活の場の多くを復旧することができた。

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作業中、なんとかぼくらで終わらせてあげたいという気持ちに駆られ続けた。

道具を回し手待ちをなくしボトルネックを解消しようと努め、多くの声が飛び交う状況となり、人疲れさせてしまって申し訳ないという気持ちにもなった。

そして終盤には、おだやかな微笑みをたたえた依頼主と別れたくない気持ちが高まっていった。

ニーズは完了した。これからも元気で過ごしていただくことを祈りつつ、去らなければならない。

Tさん、お手伝いさせていただきありがとうございました!

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西日本豪雨災害、宇和島市はニーズ収集のためのローラー作戦を展開開始。一方、岡山や広島に比べると愛媛県のボランティアの伸びは鈍い。ボラの行き帰りに見る様子でも、まだまだ人手は必要だと感じる。心ある人、大洲、西予、宇和島に関心を持ちぜひボランティアへ。拡散お願いします。

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8月19日(9日目)

いよいよ愛媛最終日。最後は宇和島市吉田町玉津で床下泥出しのお手伝い。

愛媛県宇和島市吉田町の「みかんボランティア」。産地ではこういう応援も必要。

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午前、宇和島市吉田町玉津でお手伝い。豪雨災害から40日も経って、まだ被災財出し、床下泥出し、消毒などのニーズがあるんだもんなぁ。

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西予市宇和町明間、通るたび仮設住宅が出来上がってきている。

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愛媛県でのお手伝い、タイムアップ。最後は西予市野村町の2階まで浸水したお宅で消毒前の汚れ落とし。一階の天井までゴミや土砂がこびり付いていた。まだ片付けを続ける家もあり、なんとかまた来たい思い。8日間、大洲、西予、宇和島でお手伝いできてよかった。

8月12日土曜日から8月19日日曜日(今日)まで、個人として8日間の夏休みを全部ブチ込み、チームとしても20人、のべ70人力分を集めたお手伝いが終わった。

最終日の今日もめまぐるしかった。

朝8時、宇和島市吉田町の玉津サテライト前に集合。歩いてすぐの店舗兼家屋で泥出し二部屋。うち、キッチン下は通風悪くかなりドロドロで難渋。状態を見て泥出し後に一部屋だけブラッシング。一方、メンバーKさんは近所のお宅二軒で床下オスバン消毒。泥が残る部屋を見つけ対応。店舗チーム3人は、終了後に別のボランティアの家財出し現場へ行き、軽ダンプで捨て場まで搬送3回。

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午後は全員で野村町へ。メンバー4人帰京、残り6人で最後のニーズへ。二階まで浸水したお宅で消毒前の泥・埃落とし。一階の天井にまでこびりついていた。一部屋を超えたところで時間切れ、あわただしく撤収となった。

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愛媛県西予市、宇和島市にお手伝いに来てとてもよかった。岡山や広島に比べて首都圏での報道量は少なく、自分に土地勘もないため、来る前は感情移入しづらかった愛媛県だが、被災の度合い、風物の美しさ、恐縮するほどのボラへの手厚さ、そして何より依頼主の方々の魅力──によって、帰る今となってはここに来るしかなかったとまで思い始めている。

少しだけ心配していたのは8日連続のお手伝いで体が保つかだったが、酷暑がややピークを越したせいか無事クリアした。一点問題を感じたのは、頭の疲労が蓄積していくこと。共同生活の疲れや、1日8時間ボラのことばかり考え続けることで、頭に徐々に靄がかかったように判断が鈍るのを感じた。次回は4日やったら1日オフにする、ぐらいがよさそうだ。

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8日間、チーム分割対応も含め7つもの実(じつ)のあるニーズをアサインしてくれたOPEN JAPANの方々には深く感謝したい。休みにしか行けないが、社協ボラセンに物足りなさを感じることも多いぼくらのチームにとって、OJさんのような団体・拠点がなければ、被災された方のため頭と体を限界まで振り絞るようなお手伝いは到底できない。

災害ボランティアには二種類いる。経験を積むにつれてどこまでも謙虚になる人、傲慢さを強める者だ。残念ながらこの活動は(特に)壮年の自己顕示と結びつきやすいため、後者の混入率は低くない。OJの方々、その下で働くボラたちは、誰も彼も謙虚であることに驚く。そして自分ももっと成長したいという思いが湧いてくる。

愛媛県西予市野村町四郎谷。稲刈りしている。本当に美しい光景。

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「ポンジュースがいちばんおいしいよ。なんだかんだで」。羽田への飛行機を待つ松山空港で聞こえてきた言葉。うむ。

またゆっくり訪れてみたい場所が増えた。愛媛県。

愛媛県宇和島市吉田町玉津は、豊後水道や宇和海に面する美しい港町だが、橋が落ちていたりあたりの家がほぼ全て浸水にやられていたり、“こんなところがどうして?”と驚くような被災状況だった。
(ちなみにここに至る山の中腹の道沿いには、土砂崩れで二階だけ残してなくなっている家があった。)

参加メンバーが聞いた話によると、こんな理由らしい。

「山側から来た濁流は通り過ぎた後、堤防で跳ね返されて戻ってきたことが被害を大きくさせたようだ。」
「土砂崩れにより排水が詰まり、豪雨の雨が川に溜まり溢れて、50cmぐらい浸水した。その後に濁流が襲いあっと云う間に1m浸水したと。濁流の原因はトンネル横にあったため池に、山の崩落で滑落した大量の土砂が流れ込んで、ため池の水を溢れさせたではないかと。この地域の水害の要因は様々だ。」

災害が起こる状況は本当にさまざまだ。行って見て話を聞いてみてはじめてわかることが、今回のお手伝いでもとても多かった。

Appendix(付録)

振り返り。粗いけどディテールをどんどん忘れていくので早めに不完全ながらアウトプット。

【便全体の企画・実施について】

メリット:

  • 現地集合解散という熊本・朝倉でもやったスタイルを取ることで「過去最長・最大人数」のお手伝いをすることができた。

デメリットを踏まえて今後について:

  • 1.各日のメンバー数が毎日変わる 2.移動手段で宿や活動場所には車サポートが必要 3.宿を途中移る必要がある 4. 入浴施設の多くが復旧しておらず風呂が遠い…など通常の便の数倍のタスク量があった。中野1人でカバーするには大変過ぎ、Yさん(車ほか全般)、YMさん(宿)のサポートがなければトラブルが頻発しただろう。
  • 今後似たスタイルでやる場合、A.キャラバン1台を借りて10人定員内で回す(5人でも10人でも同じ)、B.極力送迎はなしとする、C.宿は固定とする、などでシンプル化すべきだろう。

(ついでに忘れないうちに)

  • 1.お手伝い出発時に荷物の一部を置いていく 2.車を移る 3.お手伝い先が複数になりチームが分かれる…と、必要な道具が使えなくなる事態が高確率で出てくる。ロスになるのでこれらをなるべく避けるようにするか、やむを得ない場合は十分に気をつける(しかし時間もないのでなかなかそうもいかない)。(例:白髭のミニユンボ連携お手伝いではネコベルトがあればもっと疲労軽減できたが、チームを分けるとき移し忘れた)

【対応ニーズ一覧と振り返り】

  1. 宇和島市吉田町立間 Sさん
  2. 西予市野村町 Mさん
  3. 宇和島市吉田町法華津 Tさん
  4. 宇和島市吉田町南君 Tさん
  5. 西予市白髭 Xさん
  6. 宇和島市吉田町玉津 Xさん
  7. 西予市野村町 Nさん
  • 【重要】道具の名前を正確に覚えていないメンバーが複数いて、意思疎通にロスがあった。別掲するが、援人が泥出しで使う重要道具の名前は覚えてほしい。でないと事故にもつながる。

  • 【重要】今回特に道具が多く、援人道具、ボラセン道具、個人道具が混在したため整理が大変だった。1.援人道具には援人シールを張る 2.個人道具にはテープだけでなく「名前を必ず書く」ことで整理が容易になるようにしたい。

  • (ぼく自身は腰袋が嫌いですぐ外してしまうのだが)どのメンバーも(実際には2人に1人は)腰袋に養生テープ、-ドライバー、+ドライバー(or ネジザウルス)、インテリアバール、カッターは持っていた方がいいだろう。

  • 多様なタイプの泥出しを経験し、ガルバテミ or プラテミ or バケツ、半月ホー or 移植ゴテ or チリトリ or 手など、状況により適切な道具を使い分ける(目視と試掘により迅速に判断する)ことの大切さを改めて学んだ。

  • 粘り気がかなり多いヘドロだと移植ゴテやテミがどんどん重くなっていく。そのとき梶さんが選んだ金属の十能は比較的泥が付きにくかった。アルミの移植ゴテも有効だろう(持参しなかったので試していない)。

  • 養生の大切さと手数の多さの相反。土が乾いているからいいだろうと養生せずに潜ったが、後で追加でやった(Sさん, Tさん)。主因はマスカーで根太・大引を養生するのは手数がかかるから。現場で面倒と感じないよう、あらかじめウレタンシートを短冊状に切っておいたら?(→タスク化)

  • 道具はなければボラセンやサテライトにできるだけ最初の段階で取りに行く。地方は意外とホームセンターが多いので(愛媛もそうだった)買いに行く。今回はプラテミ小、チリトリ、バケツを買い足した。
    (【重要な気づき:援人と他のボランティアの「道具」の認識のギャップがあると知っておき手を打つこと!】
    援人とそれ以外のボランティア(たとえ経験豊富な人であっても)は、道具の重要さについての認識のギャップが激しい。「道具はなくても大丈夫」と言われ、現場で何度後悔したことか。道具の有無や良し悪しはお手伝いの質、成否に大きく影響する。本質と言ってもよい。
    この「ギャップ」を埋めるには、1.ニーズについて事前にできるだけしつこく聞く(事前の作業組み立てについて認識が甘い人は、この段階で「?」という顔をするが) 2. ニーズを幅広に捉えて必要そうな道具を持って行く 3.それでも現場でギャップが判明したら A.家のものを借りる(農業をやっていると使える道具の備蓄が多い) B.ボラセンに即座に連絡し取りに行く・持ってきてもらう C.ホームセンターを探し買いに行く…という方法を取る。)

  • プラでもいいが丈夫なチリトリが(多少値が張っても)欲しい。

  • Mさん宅のブラッシング、ボラセンにあるだろうとホウキとチリトリを持参しなかった。大してスペースは取らないので持参すること。(検討:マキタの共通バッテリーが使えるコードレス掃除機)

  • Mさん宅のブラッシング時、梯子を細い天井材にかけて作業していたところ材が折れ、落ちそうになった。今後は十分に注意したい。

  • 作業20分+休憩10分、25分+10分など強度によって調整したが、セッションを短くして集中し、休憩時に次の目標を決めるという方式はメリハリが効いてよいと思う。

【体調管理について】

  • 8日間連続だったのでバランスよい食事、飲酒控えめ、睡眠時間の確保を心がけた。万全を期すため朝ランもしなかった。結果、筋肉痛はやや累積したが特に問題はなかった。
  • ただ1日8時間災害ボラをし、そのことだけを考える日が続くと頭が疲れてくる。次回同じような日程であればやはり「中日」を設けてもいいだろう(チーム全体でなく日をズラすとか?)。

「行く」っていうことは、「わかる」事柄が増えるってことなんだ。

宇和島市災害ボランティアセンターの投稿に付いていたこのコメント、愛媛から帰ったばかりのぼくには重みやこめられた痛切な思いが、とてもよく「わかる」。自分でも驚くぐらいに。

「先程、愛南町出身東京在住で豪雨被災地ボランティアを熱心にしている知人より電話がありました
その内容をお伝えしたくて、メールします

釈迦に説法の内容と思いますが、一個人の感想として受け取っていただけると嬉しく思います
長くなりますが、ごめんなさい

・県外からボランティアに来られた方は、愛媛のひとのおもてなしに「めろめろ」とのことです
宿を安く斡旋してくれたり、食事を用意してくれたり、温かな心配りが嬉しいそう
みなさん愛媛の大ファンになって帰って行かれるようです

・その口コミがSNS等で広がって、愛媛を支援したいという輪が広がっています
南予ボランティアの評判はとても良い形で日本中に伝播しているみたいです

・そんな形で愛媛の大ファンが着実に増えているので、ぜひともみかん農園のボランティア窓口が社協にほしい、とご意見です
農園を手伝うことで確実に増える愛媛の柑橘ファンとその口コミの力が、長期的な復興の道程を、支えてくれるのではないでしょうか
みかん農園の復旧なくして、南予の復興は難しいと思います
それを永く応援してくれるファンを味方につけるためにも、みかん農家へのボランティアは有効で、その最初のきっかけが社協にぜひ!
と力説されました

愛媛出身と言うと必ず先日の大雨の被害を心配されます
全国のひとたちがちゃんと愛媛を気にかけてくれていると思うと、心強く感じます
わたしも9月後半に現地へ行きます

被災地の方々にいつも通りの生活が一刻も早く戻ってきますように
できることは少なくとも、いつもそう思っています」

愛媛・宇和島のお手伝いで忘れられないこと。

2日間床下泥出しのお手伝いに伺ったお宅の初日、昼に飲み物を買い足そうと近くの店について聞くと、自分も買い物に行きたいので連れて行ってほしい、と依頼主(男性のお年寄り)が言う。足が悪く車もお持ちでないようなので、近くの農協売店まで一緒に行った。

店で気づいてしまったのだが、依頼主が買われたものは飲み物、お茶菓子、かき氷に至るまで、全部ぼくらに出すつもりのものだった。

まずいことしたな…と反省しつつ、かき氷などを少しだけいただいた。

東京発の情報ばかりが増えて、(一例として)方言という壁が廃れてきた今でも、風習などの地域差、独自の文化遺産はまだしっかりある。

しかしそれは、ホテルや旅館に泊まって観光スポットへ行くような旅ではあまり見えてこない。

が、「災害」という試練をめぐる状況では、人やコミュニティーの振る舞い方、影響を受けた習俗の再認識というかたちでの露呈、その回復のさせ方といったかたちで色濃く出てくるものかもしれない。

災害ボランティアに行き、ぼくがさまざまな「ギャップ」を感じ驚くことは、民俗学者が研究のため地方に入り込むことで得られるものとそう離れていないのだろう(もちろん専門的知識の差による洞察力の違いはあるが)。

災害ボランティアというものの深みの一つは、こういうことでもある。

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