「ハイサイせば」(渡辺源四郎商店)を観た

Posted on 2018年1月9日. Filed under: 演劇 |

2018年1月8日祝日、「ハイサイせば」、渡辺源四郎商店、こまばアゴラ劇場で観た。
(あ、新年一発めの観劇だ。)

2018-01-08 10.35.17

第二次大戦末期、軍の暗号通信が解読されるのを嫌い、薩摩弁による電話での伝達が行われたが(これは事実あったことらしい)、さらに難解にするため、比較方言学の教授の助言を得て青森・津軽弁と沖縄・琉球弁の話者が海軍省に集められ、実証実験が行われる──というストーリー。

スパゲッティーのようにのたくった喋り方でまったく意味がわからない琉球弁(誇張はしているのだろうが、浦添の言葉らしい)と、「わ」「け」など極端に短い津軽弁のかけ合いで観客の爆笑を誘いながら、話は徐々にシリアスな流れになっていく。

方言を話す者を「田舎者」「土人」「朝鮮人」などと馬鹿にする一方で、軍のためにその話者を探し出し重用するというアイロニー。

沖縄出身の牧師はアカとして特高の厳しい取り調べを受ける身であり、津軽から来た掃除婦は夫が出征中。手塩にかけて育てたりんごの木は米への転作命令で全て伐採したと語られるなど、反戦、反中央的なメッセージが強い。

題名は「ハイサイ(琉球弁でこんにちは)」、「せば(津軽弁でさようなら)」を組み合わせたもの。北と南の被抑圧者としてひととき席を共にした者たちが、別れるシーンで交わす言葉として効果的に使われていた。

印象的だったこと。

琉球弁を話すことを罰するため「方言札」が使われたという挿話では、それなりの年齢の観客からへぇ~という声が上がり、ちょっと驚いた(こういう生の反応と共に観られるのは、小劇場のよさか)。

また観終わった後、駅で電車を待っているとこんな会話が聞こえてきた。
(こまばアゴラは外の音が結構聞こえることがあるのだが、)終盤、たまたま外からヘリの飛ぶ音が聞こえてきた。そのことがテーマと重なり合い、沖縄の今も続いている(ヘリからの落下物や人家近くの不時着などの)状況を思い出した、と。

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