2017年 台風18号豪雨災害:大分県津久見市で床下泥出しボランティア

Posted on 2017年10月3日. Filed under: ボランティア | タグ: , |

2017年9月16日から17日にかけて九州を通過した台風18号。7月の九州北部豪雨(福岡・大分豪雨)で被災した地域に再び大きな被害をもたらすことが懸念されたが、進路がやや南側にそれたことによって今度は大分県南部(大分市、臼杵市、津久見市、佐伯市)で河川の氾濫、家屋の冠水被害などが起こってしまった。

台風が通過した連休に福岡に滞在していたこともあり、特に被災家屋の件数が多い津久見市にお手伝いに行くことにした。

旅程は以下のようなもの。

9/26
SKY 羽田 18:40→福岡 20:35
西鉄天神高速BT 21:30→(とよのくに・大分新川行)→23:46 要町(大分駅前)
カーシェアでNV200バネットを借りて津久見へ(東九州道を使って1時間)
津久見市災害ボラセン近くで車中泊

9/27
津久見市災害ボラセンで活動
佐伯市の道の駅やよいで風呂(一番近い塩湯は休み, 市内に銭湯はなし)
津久見に戻って駅前で夕食(ほぼ全部冠水, 復旧済みの飲食店は3店舗)
車中泊

9/28
津久見市災害ボラセンで活動
津久見から大分へ, 車を返却
大分駅前→(エアポートバス)→大分空港
SNA 大分 19:50→羽田 21:30

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

2017年9月27日

深夜に津久見インターを出て少し車を走らせると、珍しい市民が出迎えてくれた。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

朝、津久見駅周辺を歩いてみる。
町中の至るところで道路が泥を被っていて、道路端や公園などには土嚢や被災財の山が多数。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

ただ、岩泉安家や朝倉杷木のように山間部ではなく人が沢山住んでいる中心部なので、片付けが急速に進んでいる感じはあった。

朝。大分県津久見市は予報通り大粒の雨。町中至るところが泥を被っているから、場所によってはそれを洗い流してくれる雨。が、被災され片付け途中の人にとっては恨めしい雨だろう。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

この日は、11人の混成チームを率いて、津久見駅近くの二軒のお宅でのお手伝いとなった。

昼休みに、評判だというケーキの「広戸製菓」さんにもしかしてやってるかな、と行ってみた。が、浸水被害の清掃中で店内はがらんとしていて、TVの取材を受けているところだった…。

振り返り。2017年9月27日、大分県南部に大きな被害をもたらした台風18号の被災地、津久見市での災害ボランティア1日目。

この日、雨のためボラセンは「活動中止」とFacebookページなどで発表。しかし実際はすでに集まっていたボランティア30人程度は活動することができた。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

早朝に津久見駅周りを歩き、もしボラセンが中止になるなら飛び込みでお手伝いでも、と考えていた。しかし現地で調整役をしているKさんによると、雨でも(実質)中止はないとのことだった(ちなみに佐伯、臼杵は雨でもほぼ活動しているらしい。災害ボラセンは、数年前に比べるとどんどん柔軟になってきている印象だ)。

11人混成チームのリーダーに指名される。依頼は2件。Aさん宅、冠水でダメになった棚の搬出。Bさん宅、家財搬出、床下泥出し。

チーム内の年配男性数人がチームワークを理解してくれず我先に動きがち、という問題はあった。
彼らをある程度遊軍扱いしつつ、協調してくれるメンバーと共に動線を作ったり道具を回したりし、チームとしての動きを組み上げていった。

結果、4部屋の家財出しと泥出しが前倒しで終わる見込みに。ここで、依頼主に聞いておいた追加の一部屋もやってしまいません? とメンバーに畳みかけ、この部屋も泥を取り終える。ニーズ全て終了。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

初対面チームの仕切りは同じ正解がなく、本当にいつも鍛えられる。

津久見の被災状況について。

小さな町中心部が軒並み冠水。駅周辺は床上浸水が多い(お手伝いしたBさん宅は1.5mぐらい)。物販店舗や飲食店が多く、多くの店が今も片付けを続けている。
不意に水が来たので車の多くが駄目になった。市役所も社協も大半の車を失った。だから災害ボラするなら車持ち込みが歓迎される。ぼくは大分市でNV200バネットを借りてきた(ネコ2台など、現場まで道具を積むことができる)。

床下に入った泥は粘土質。
電気、水道などはほぼ回復している。
ボラセン近くの大きなスーパー2つが営業再開済み。コンビニもある。

被災から10日経って初めて泥出しする家、新たに相談してくる人(今日実際に話しかけられた)。ニーズはまだ続きそう。特にフローリングの床下は後回しにされていると思われる。

ぼくは学生時代に臼杵の石仏などを巡る旅をしたことがあり、今回本当は思い入れがある臼杵市に行きたかった。が、情報収集をすると津久見の被災規模が大きいと知り、目的地を変えた。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

今日こんな話を聞いた。「1人だと落ち込むばかり。でもたった1人助けに来てくれたら、元気が出たんだよ」。わざわざ1人で行っても…と思うかもしれないが、励まし、後押しの意味は小さくない。
女性ができることも多い。非力でも細々とした片付けや掃除などできる。来れる人はぜひ津久見へ。

大分県佐伯市、夕方。凄まじい雨が降ってる。一度被災してしまったところがまたやられないだろうか…。

雨の中、大分・津久見でのお手伝いを終え(ニーズ2件完了)、隣の佐伯市の「道の駅やよい」へ。

併設されている「やよいの湯」は今イチ個性に欠けたけど、物産コーナーはとても充実していてよかった(ぼくが大分の特産にあまり明るくないせいもあるんだろうが)。

津久見や佐伯は、みかんが有名らしい。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

写真左はカボス潰し器、右はモグラ脅し。

雨のあがった津久見の空に、ドラゴンの下っ腹みたいなのが現れていた。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

今日知ったこと。1. 津久見で売ってるかぼすが標準的にデカい。 2. 津久見のみかんは青いまま食べられるようだ。

台風18号による川の氾濫で一帯が冠水した大分の津久見駅の周りは、まだやっている店が少ない。皆さん片付けに懸命だ。そんな中、「タケ馬」さんは今日営業を再開された。ホゴ(カサゴ)の唐揚げ、琉球丼など美味しかった。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

他にも居酒屋、寿司屋などの再開を確認できた。

2017年9月28日

大分県社協が、9月30日と10月1日に大分市から津久見市(津久見市災害ボランティアセンター)への無料ボランティアバスを出す。「一日も早い復旧のためにぜひ参加してほしい」と呼びかけ。(大分合同新聞)

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

大分・津久見で泥出しのお手伝い中。駅近くのほか弁大将さん、揚げたてとり天などの弁当買えます!

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

津久見での2日間のお手伝い終了。床下泥出し(潜りあり・なし)、床板剥がし、壁落とし(すでにカビ発生)、家財出し、畳出し、大引や根太掃除など多岐にわたった。災害ボラ経験者とわかると、何人かの近隣の方から床下や壁の処置について助言を求められた。皆さん、初めてのことでとても不安なのだ。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

振り返り。台風18号の被災地、大分県津久見市でのお手伝い2日目(最終日)。

無知な未経験者はボランティアとして役に立たない、と思うかもしれない。しかしそうでもない。
被災者は弱い存在でボランティアだけが頼みの綱だ、と思うかもしれない。それも違う。

今日は2つの大学のボラバスが来るとのことで、ぼくは朝の段階で6人チームを率いて川向こうのお宅をお手伝いする段取りが決まっていた。

(礼儀正しい表現をすれば)とても印象的だったのが、かなり遅着し、さらにバス内でオリエンをたっぷりやり、やっと降りてきた彼ら大学生があまりに頼りなさげだったこと。
“間違って踏んづけたらすぐ死ぬひよこみたいだな…”と思ってしまった。

出てきた彼らの服装に不安を覚え、一つずつ確かめた。スペックはこうだった。

長靴を履いている:1人だけ
帽子をかぶっている:0人
着替えを持ってきていない:1人以上
昼食を持ってきていない:1人
手袋持参:0人
マスク持参:0人

さすがに大げさに驚くと、引率の先生だか事務の人が忘れてました、とバスから軍手とゴーグルだけ持ってくる。おいおい、長いオリエンは何だったんだ。そもそも大学がボラバス出すのに装備の周知もしてないのか…と呆れたが、すでに10時近いので急ぎ準備して出発。

依頼主のお宅は津久見川から20mぐらい奥だが、一帯の家ははほぼすべて被災。神社の鳥居前にまで土嚢袋が山積みされている。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

ニーズ票の内容からキツい泥出しを想定していたが、依頼は21日のもので、主だったところは終わっていた。床板剥がし残しの対応、カビが発生した壁紙剥がし(のち、カビが確認された壁板全て撤去)、フローリング床下の奥まった部分に潜っての泥出しなどを自ら進めながら、大学生女子チームには大引や根太の掃除を、男子にはベタ基礎部分の泥かきを任せる。ときどき見に行ったが、皆真剣な表情で取組んでいた。もとより冠水後の片付けというのは、大半が日常的にやる「掃除」の延長だ。方法と達成基準を示せば、誰でもできるものなのだ。

昼休み、大学生たちに、床上浸水したお宅でどんな作業が必要か、今関わっている作業は全体のどこに相当しどんな意味があるか、について説明した。

老齢の女性の娘さんと思われる方が、昼食時も休まず懸命に掃除を続けていた。
その理由は、午後になって小学生の可愛い女の子の「ただいまぁ!」という声が玄関で響いたときにわかった気がした。お母さんとして、子供と共に暮らす家を少しでも早く衛生的な状態に戻したくて必死にやっているのだ。

近隣の家でも、手助けが来る来ないに関わらず多くの人が立ち働いていた。こういう光景を見ていつも気づかされるのだが、ボランティアが被災された方を救うというのは、誤った紋切り型だ。水害に遭った家の復旧プロセスには膨大な人手が必要で、多くの人は自ら来る日も来る日も片付けをし、ボラが肩代わりできるのはそのほんの一部に過ぎない。

男子大学生たちは、奥さんが横で懸命に泥をかくので、触発され細部まで丁寧に作業していた。

女子たちに任せた部屋はかなり見栄えがよくなったので、残り時間で泥で薄汚れた扉や門周りを綺麗にしよう(玄関が汚れていると荒んだ印象が消えないから)、と提案した。

14:50、多少の追加依頼も含めて全て終了。

最後に大学生たちを集めてこんな話をした。

「今日のお手伝いはどうだった? 多少は役に立ったと感じて、また来たいと思ってくれたかな。

今日自分で体験してわかったと思うけど、災害に遭うと、家を片付けることについて公的な援助は一切ない。そこで特に老齢の方や、近所に知り合いのいない方、シングルマザー家庭なんかはとても困るんだ。

災害が起こったときに国や行政は何やってる、と文句を言う人がよくいるけど、それだけじゃ駄目だよね。実際に来て手伝ってあげなきゃ、ってことを今日の経験でわかってもらえたと思う。

こういう災害が起こったら、ぜひまたお手伝いに行ってほしいんだ。
そのときは帽子、マスク、手袋、できれば踏み抜き防止インソール入りの長靴を用意してほしい。

あとできれば、今日の自分の体験を周りに話して、次も友達と一緒に行くといいよ。通常ボラセンでは知らない者同士でチームを組まされるけど、最初から顔見知りのメンバーならすぐに力を発揮できるから。」

彼らは3年生(学年ごとにチーム編成したらしい)。まだ夏休みだが、大学の告知メールを見て応募したそうだ。

最初はこいつら大丈夫か? と思ったが、素直に真剣に働いてくれた。今日の体験から、自分もできる、また行こう、という思いを次の機会に備えて秘め続けてほしいなぁ。

津久見でのお手伝いの必要性は、被災規模を見ればあと1~2ヵ月はあるんじゃないだろうか。復旧のペースは人それぞれだ。他の被災地でも、3ヵ月や半年たって泥出しのニーズが出てきた例もあるし。後はボラセンがどこまで地道に対応していくか、だ。

遠くても、経験があってリーダー的働きが可能な人ならば特に行く価値がある。寄せ集めチームのアウトプットは、統率の良し悪しで大きく変わるからだ。

行ける人はぜひ行ってほしい。

無理だよ…という声が聞こえてきそうだ。それでも、行ってほしいと勧めることを躊躇したくない。
お手伝い先やボラセンで会った人たちの顔を思い浮かべると、行ってよかったと強烈に感じるから。

ぼくの投稿が響いたら、津久見にお手伝いに行ってほしいな。

大分・津久見で出会った猫たち。

2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア
2017年 台風18号豪雨災害 大分県津久見市で災害ボランティア

7月の福岡・大分豪雨と、台風18号で被災した津久見の違い。朝倉や日田の山間部は土石流に襲われ川も削られた地域が多く、まず重機が入る必要があった。が、津久見は床上浸水のみの地域が多く、泥は「人の手」でかき出せる。その「人の手」が足りていない。行ける人、どうかどうかお願いします!!

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