小高で6年目の家財出し 2回目の川内の郷かえるマラソン(援人 2017年 0428便)

Posted on 2017年5月2日. Filed under: ボランティア, 東日本大震災, 東京電力福島第一原発事故 | タグ: , , , |

ボランティアチーム援人、0428便の記録。2017年4月29日土曜日は南相馬市小高区で災害ボランティア、翌日は川内の郷かえるマラソンに10人チームで参加。

初日は、この6年を過ぎた時期にまさかの、ほぼ手つかずの部屋を含む家財出し。環境省の回収はすでに終わったためトンバッグは使えず、対応した部屋は一階二部屋、二階七部屋。特に二階の奥は丸々物置のような状態もあり、本来は依頼の範疇外だったが、Mさんがフロントになり選別の手助けをすることで15:30過ぎに終えることができた。午前も午後も休憩なし。残すものも大半は別棟の倉庫に移動を指示されたため、相当な作業量だった。
一階の台所の鍋の中には中身が残り、冷蔵庫内も震災時のまま。食器棚には品のいい食器類が多数。久しぶりにじわじわと精神がやられるお手伝いだった。
依頼主は「捨てないと、前へ進めないから」と度々仰ったが、一方で迷いも見えた。

日曜日、かえるマラソン。自己満足のコスプレは好まないが、前回走って沿道のお年寄りや子どもに楽しんでもらえないかと考え、忍者の扮装で。口を覆うと呼吸がかなり苦しく、またメガネも曇るため早々にメガネを取る。お年寄り受けはまぁまぁよく、本気で走ったため苦悶の表情をしていたのだろう、中盤以降は同情票的に「忍者がんばれ!」「ゾウリすごいな(←違う)」と多く声をかけてもらった。こういうのもいいだろう。
O先生はじめチームM4の面々、相双ボランティアのHさんに会った。浜団Tシャツもいたな。小高のNさん(息子さんの方)も来ていたらしい。
この大会、援人として来年も参加決定!

10人揃って八重洲を出発しました! かえるマラソンは、出ると間違いなくあの雰囲気が好きになる大会。リピーターは皆ワクワクしているのが自己紹介タイムでわかります。楽しいからまた行く、おいしいからまた買う、可哀想だからじゃなく会いたいから行く、そういう関係が太くなってくると、もう「復興」なんて言葉を使う必要はないんじゃないかなぁ。今はまだその途上だけど。2日間、お手伝いもランもしっかりやってきます!

南相馬・萱浜。上野さんのところの「菜の花迷路」。満開のレモンイエローが快晴の青空に映える。ここは大人でもとても楽しい。

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

野馬追通りでびっくり。なんでもう旗指物が立ってるんだろう!? GWだから?

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

朝礼、松本センター長のお話。

「我々、ボラセンを六年前に立ち上げた。震災の年、ボランティア祭りの挨拶で住民の笑顔が見たいと挨拶した。そのための戦いはまだまだ続いている。帰還された方は少なく、65歳以上が多い。
先日、浪江に活動拠点を半分程度移そうと思ったが、諸事情で取りやめた。これからますます風化も進む。活動者の人数はますます減るだろう。余力はない。浪江の住民から要請があれば対応したいが。試しに近くの浪江の仮設の方々にチラシを、とは考えるが。
南相馬の方たち全員の笑顔を見るまで、まっしぐらに進みたい。」

昼、エンガワ商店で。小高産業技術高がはじまってから、にわかに高校生たちの姿が増えてきた。

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

被災地のお宅で家財道具を全て出す、というお手伝いはこれまで何度も経験したが、いつも好悪ないまぜの形容しがたい思いが湧いてくる。

混沌とした状況をすっきりさせるため無心で働けば、気持ちは晴れてくるものだ。一方、人の暮らしの印がはっきり残る家財を右から左に捨てていく行為には、g後ろめたさがつきまとう。水害などでグズグズになったものでなく、見た目は何の問題もない原発災害による家財であれば、なおさらだ。

ダイニングキッチンの食器棚には、古めかしくなくモダン過ぎもしない品の良い食器が整然と蓄えられていた。そのほとんど全部を捨てた。

シンク下の収納にはジャムの空き瓶などがきれいに並んでいる。食品のストックに使う予定だったんだろうな。

冷蔵庫が大小2つあった。
「避難してから一度も開けてない。勇気があったら開けてみてください」と依頼主。軽口で紛らわさなければ伝えにくいのだろう。
ぼくらは震災から2年後にも3年後にも4年後にも冷蔵庫内の片付けをやった。6年目にやるのは初めてだが、ここでためらえば依頼主が後でやることになるはず。感情を抑え、淡々と中身を処理していった。
マーガリンって6年たつとこうなるんだ。豆腐は、ソーセージはこう変わるんだ。そんなことを思いながら。

ストッカーの中に米があった。まだらに黒ずみ、砕片に、やがて粉末になろうとしているところだった。

収納庫の中に、洋菓子作り用道具が詰め込まれた棚があった。こまごましたものを掻き出すため手を突っ込むと、奥からスナック菓子の小袋が。なぜわざわざここにこんなものを? と微笑ましい気持ちになった。
少しして気づく。“わざわざ”も“ここに”もなにも、このキッチンの主は、日常はずっと続くと思っていたのだ。それが不意に断ち切られてしまったからこれはここに残されたのだ、と。

居間の日めくりカレンダーの日付は、「2011年3月12日土曜日」のままだった。

いつもより気疲れの多い、重いお手伝いだったが、依頼内容は全て終了させることができた。

朝からほっこり。川内村のいわなの郷で。

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

川内の郷かえるマラソン、スタート前の集合写真。

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

川内の郷かえるマラソン、忍者コスプレにルナサンで無事完走! 暑いし息苦しいし死ぬかと思った。
去年のタイムより3分早く、自己ベストより4分遅い。

期待した子ども受けよりお爺ちゃんお婆ちゃん、そして若い女子受けがよく、よく「忍者がんばれ!!」と声をかけてもらった。
口元を覆ってゾウリ(と人々は言う)で走るスタイルは厳しい訓練を思わせるのか、給水所の自衛隊員たちにも大きな声援をもらった。

南相馬・小高でボランティア 川内の郷かえるマラソンに参加(援人 2017年 0428便)

開会式での遠藤村長の「皆さんお帰りなさい!」という言葉から、この大会をもっと好きになると決まっていたようなものだ。
来年もまたきっと出よう!

メンバーの感想から。

「土曜日、よかった点、廃棄という話だったが、いざ確認してみると残すものも多かった。できるだけ心の移り変わりに寄り添う判断をしたい。今回の依頼主は会津で家業を再開している。小高は個人商店が多かったようだ。同じようなケースが結構あるかも」

「町、高校が再開してから初めて。高校生の姿が新鮮。新たなフェーズだろう。今後が気になる。様子を見続けていきたい」

「南相馬の菜の花迷路は、私が南相馬でボランティアをやることになったきっかけ。テレビで観て、検索してまだニーズがあると知った」

「マラソン大会、周りをゆっくり見ながらハイタッチも沢山やって。お婆ちゃん、90歳近いと思うけど、また来年来てね~と。また来るからね~と答えた。途中神社を4つ参拝できた」

「この数年で父母が亡くなり、逡巡しながら家財を整理した。それは自分たちの都合だったが、南相馬の人たちはやらなきゃいけない都合がある。思いを重ねることも難しい。よかったのはお話を聞きながらできたこと。業者じゃできないのでは」

「マラソン、沿道の子どもたちにに飴を配ろうと決めた。あげると話ができる。盛り上がりを意識してつくる。ハーフの制限タイムは3時間半で、あまりないいい大会」

「土曜日、捨てるお手伝いは非常に苦手。お話を聴くと、本当は捨てたくないが誰かの力を借りないと、という思いを感じる。重要だと思ったものは聞くようにしたがそうできない場面もあった。特に辛かったのは野馬追の陣羽織などのはぎれ。話を聞いてしまったら、価値のわかる人に持って帰ってほしい、と言われ、いただきますと言ってしまった。小高の文化を残したいという強い思いを感じた」

「廃棄物がとても多くなってしまった、後で布団類が出てきたので外で雨に濡れないか、この後が心配。早く片付けてほしい。倉庫に置いたもの、改めて見定めて心を整理してほしい」

「マラソン、とにかく参加できてよかった。Mさんと一緒に色んな人に声をかけ、とにかくハイタッチ。喜んでもらえた。正直疲れなかった」

「家財出しのとき、お父さんとよく話そうと心がけた。背景にある思いを察知して決断サポートをしようと。どうされますかね、とどっちかというと残す方に倒した。あそこまで進めることができたのはよかった」

「かえるマラソン、本当にあったかい大会。あったかさがバージョンアップしていた。川内くんも。あの田園を走っているとえもいわれぬ幸せ。ハイタッチ、お年寄りはあまり肩が肩が上がらないので色々テクを駆使。幸い帰還人口が多い。モデルになってくれるといいかな。来年もぜひ行きたい」

「マラソン、今回初めてプチ仮装やってみた。たまたまやっていたボディーペイントで完成した。沿道のお子さん、お母さんが応援してくれた。お婆ちゃん、杖をついてがんばれがんばれと一生懸命に。とてもいい大会。一緒にまた行きましょう!」

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