「数直線」(ふたば未来学園高校 アトリエヘリコプター)を観た

Posted on 2017年2月6日. Filed under: 東日本大震災, 東京電力福島第一原発事故, 演劇 | タグ: |

2017年2月5日(日)、東京・大崎のアトリエヘリコプターでふたば未来学園高校の演劇「数直線」を観た。

2017-02-05 10.02.43

余談だが、この日は池袋サンシャイン劇場で倉本聰の富良野グループ「走る」の最終日で、前週にチケットをなんとか取れないかがんばっていたのだが、結果としてこっちを観ることができてよかった。

東京公演は平田オリザ氏が主宰する「青年団」によって企画されたもので、平田氏がふたば未来の「応援団」の一人として講師をやっていることから実現したものだろう。

原発被災地のニュースをあまり追っていなければ、ふたば未来学園という高校を知らない人は多いと思う。同校は、原発事故で避難を強いられ休校を余儀なくされた福島県浜通り、双葉郡の数々の高校に代わって広野町に創設された、先進的ビジョンをもつ高校だ。

劇は、普通の高校生である演劇部員たちの日常会話や震災にまつわる思い出の小さなドラマが、ドキュメント風に積み重ねられていく。東京の高校から逃れ転校してきた子、双葉町の子、富岡町の子、楢葉町の子。さまざまな子がいる(同じ双葉郡でも、原発事故にどれだけ影響を受けたかは違いがある)。

終盤、2011年3月11日を起点とすれば今どこにいるのかを彼ら一人ひとりが語ることへと向かっていく。
答えはさまざまだ。もちろん原発事故の影響を挙げる子もいるが、好きだった彼女にフラれた日、男子に「ゴリラ」と呼ばれて傷ついた日などを挙げる子もいるのだ。

よくある惹句のように“震災と原発事故を伝える”だけのものにはなっていない。どんな時勢であれ今を悩みながら生きる高校生たちの、困惑や苦痛の大きな要素の一つが原発事故なのだ。そんなことが伝わってくるものだった。

避難し、いじめに遭い、対抗して“影のボス”といわれるほどのし上がったことをおどけて語りながら、それが現実のものとは受け止めきれない、どこか上から眺めているような自分がいる、と吐露する子が印象的だった。

高校演劇って、大人の演劇のジュニア版じゃないんだな。高校生だから感じることを、当事者が演じることに強い意味があるんだ。

双葉郡にある高校に、彼らのような子たちがいると知ることができてよかった。

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