黒澤明の「七人の侍(4K上映)」を観る

Posted on 2016年11月3日. Filed under: Movie | タグ: |

「七人の侍 4K」、日本橋で。
休日のこのチケット獲得は激戦だった。そして今日は「満席」と表示されていた。

黒澤明の名画を観るたび日本人でよかったと思う。同じ日本人にこんな巨匠が…ではなく、この監督の映画に出会いやすい環境=日本に自分が生まれてよかった、という意味で。

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何度も観ている映画なので全体を通して大きな感動はなかった。しかし勘兵衛(志村喬)が初めて登場するシーン、続いて勝四郎(木村功)、菊千代(三船敏郎)が現われたところでは、これから物語が始まるのだなと自分でも意外なぐらいワクワクした。

そして今回もやはり目を奪われたのは、画面からはみ出すほどの躍動感溢れる菊千代。おふざけ、慟哭、全てが野太い(三船敏郎のスケールの大きさが一番出ている黒澤作品は「酔いどれ天使」だと思うが)。
また茂助(村外の家を捨てた男)や万造(志乃の父)などの農民たちも、ときに利己的に振る舞うが地べたで懸命に生きるリアリティーがにじみ出ていた。

今回、新たな気づきがあった。脚本(挿話、台詞)や細かな演技などによって、主役たちのキャラクターの描き分けが何度も何度も、とても丁寧に行われているということ。これは一回観ただけでは気づかない点が多いだろう。

「七人の侍」はとてもわかりやすい映画なのだ。だからこそ名作として残ったのだろうなぁ、と思った。

ついでに。4Kになっても修復できないのは役者の滑舌だ。志村喬は「菊千代(きくちよ)」をちゃんと発音できていない。終盤、菊千代が斃れるシーンでは駆け寄って「きぅちよ! きぅちよ!」と絶叫している。

ついでに。 左卜全という俳優は無学で愚鈍な人物を演じさせたら右に出る者がいないほど絶品だ。今の日本の俳優で、彼とオーバーラップする人がいない。日本の“物語”はもはや彼のような人物造形を求めていないから? そんなことはないと思うのだが。

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