茨城・常総:23人チームで田んぼの砂利掻き出しのお手伝い おいしい米をまた作ってもらうため(援人 1115便)

Posted on 2015年11月20日. Filed under: volunteer | タグ: |

援人号 1115便。茨城県常総市、関東・東北豪雨によって被災した田んぼの土砂掻き出しのお手伝い。

先週のお手伝いがまったく終わらなかったことから、グループで再度呼びかけ、八重洲集合は車3台・19人、現地合流4人で合計23人に。常総でのお手伝いでは最大人数だ。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

この便の「熱さ」は、先週お手伝いをしたメンバーからの報告が伝わることで高まったものだ。
災害ボランティアは、公的機関の発表やニュースを鵜呑みにせず、まず行ってみる。そして必要だとわかれば口でなく手を動かす。

雨の強さは、遊びの外出なら尻込みするほどだった。でも災害ボラにとっての「いい天気」はもう少し幅が広い。

先週のお手伝いでは、田んぼから掻き出した砂利をネコで運搬する流れで、いろんな試行錯誤をした。それを振り返って「掻き出した砂利は一旦テミやバケツに入れるのではなくネコに直接放り込めると早い」「だからネコはスコップ隊に隣接する必要があるが、ぬかるみで重いネコを押すのはかなりキツい」ことから、田んぼ内にコンパネや養生板を敷ければいいのでは、と考えた。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

当日までにコンパネ20枚を用意することができたので(詳細は後述)、車3台のうち荷室の広い商用キャラバンが受け取り場所に先行、この日はまずそれを降ろしてコンパネによるネコ動線を作るところからスタートした。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

作業手順は以下のように決めておき、一部改善もしながら進めていった。

まず、砂利が流れこんだ部分の稲をできるだけ根本から刈る。この作業のため多くのメンバーが鋸鎌を持参した。稲を刈らないと、根元に入り込んだ砂利が非常に取りづらいからだ。

次にホー(鍬)を持った部隊が入り、砂利を畝状に山にしていく。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

最後にスコップ部隊が入り、砂利をコンパネ動線上につけたネコに叩き込んでいく。

特にスコップ部隊は負担が大きいため輪番制でやりたかったが、皆がんばり屋であるため、明らかに疲れているのになかなか譲らない。この点は改善ポイントだと思う。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

それにしても23人チームはすごい。砂利の山はみるみる減り、コンパネ動線もどんどん組み替えられていく。
そしていつもの10人と違って23人という規模では、細かく見る(いわゆるマイクロマネジメントをするのは)無理、とはっきりわかった。しかし事前に段取り共有ができていたこと、慣れたメンバーが小隊サイズの指揮をしてくれたこと、道具が潤沢にあり取捨選択の意識も高かったことなどが奏功し、チームは自律的にしっかり動いていた。

空から暗い雲が徐々に消えて行き、青空が見えはじめる。
作業スピードはどんどん増して、15時には粗方終わってしまった。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

散乱していた側溝の蓋、U字溝を道路端に移動し、ほぼ作業終了。
障害物なしに田んぼを見渡せるようになると、こんなに広かったんだ、と感慨が湧いてきた。

しかし稲の間に入り込んださまざまな粒の大きさの砂利の掻き出しは本当に厄介だ。沈殿している深さも場所によって異なり、どこまで丁寧に仕上げるか判断に迷い続けた。

が、依頼主には確認を取ったものであり、終わることができてよかった、と満足したい。
最後は、依頼主がぼくらの「心意気」を感じてくれ、終わってくださいと言ってくれたという面もあるだろう。しかしお話しをする中で、田んぼをやる意欲が高まっていることはありありと感じられたのだ。

コンパネ、養生板の事前準備について。

先週のお手伝いの反省を踏まえ、「板で動線をつくること」の重要性はかなり高いと考え、近所のホームセンターに偵察に行ったり、メンバー間で安く買える店の情報交換をしたりしていた。

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が、メンバーYさんの「常総では今廃材が沢山出ているだろう。現地で借りられないか」という提案を受けて元気村ボラセン・Hさんに相談してみたところ、立派なコンパネを20枚も借りられることになったのだ。

この方法は大成功だった。最初は動線の作り方でやや迷いがあったが、徐々に正解も見えた。
キツいネコ運搬作業が泥の上に比べて何倍も楽になり、かつスコップ隊に密着できるメリットがあった(ここまでは予想していた)。加えて、コンパネ動線を進捗に合わせて移動していくことで「区画を決めてしっかり終わらせていく」作業に全員が従事することになり、均質な仕上がりを展開することができた。

実は前日の小高の側溝堀りでも「糸などでラインを引いてから掘るべきだった」という反省があった。「線を引く」「区画を明確に区切って作業する」は、例えば草刈りなど多くの作業で効率化・質的向上に資するのでは? という気づきを得ることができた。

それにしても。

人間が必要に駆られて(そうするしかなく、そのことに100%納得して)運動する姿は、本当に目を惹きつけるものがある。
だから、若いお母さんが子ども2人をママチャリの前後に乗せ、坂道で立ち漕ぎする姿はとてもカッコいい。
雑誌から抜け出てきたような恰好のランナーやロードレーサー乗りなんかよりずっと真実味がある。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

ネコ(一輪車)に砂利を満載して何度も往復するメンバーの、キツそうな顏。
泥と混じった砂利とのスコップで苦闘し、少しだけ休むメンバーの放心した表情。
しゃがみこんでテミに砕石を集めるメンバーの、真剣なまなざし。
今思い浮かべて、なぜそんなに印象的だったのか? と考えてみる。

「思い」と「やること」が完全に一致している、迷いは皆無、ってところが皆すごかったんだろう。

お昼は、依頼主が自らつくったお米でつくったおにぎり、自家製のらっきょうやしょうがの漬け物、小貝川で獲れたという川エビなどをいただく。

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

なかでもおいしかったのが赤飯のおにぎりだ。その印象的な味は、ずっと忘れないと思う。

日も暮れた頃、元気村ボラセンに帰還すると、最高のサプライズがあった。

この週末は元気村直売所の創業祭が開かれていたのだが、そこで販売された三陸のホタテ、カキ、さんまや、けんちん汁、おにぎりなどをぼくらのために、きちんと23人分取っておいてくれたのだ!

茨城・常総 豪雨水害ボランティア(援人 1115便)

しかもぼくらが帰る時間に合わせて、焼き物などはアツアツの状態で(焼いてくれたのは援人メンバーでもあるYさんだ)。牡鹿半島・福貴浦のカキのおいしかったこと!
心も体もあたたまる最高の夕食になった。

この週末、フランス・パリで、同時多発テロによって沢山の人が犠牲になった。
土日2日間、厳しいお手伝いの休憩時間にTwitterやFacebookを眺めながら、こんなことを思った。

人間は、遠くで起きた悲しい出来事に平気でダメージを受ける。だけど一方で、自分が近くの人を助けることができるということを忘れがちだ。途方もない断絶への処方箋はないかもしれないけど、そこで立ち尽くしてしまわず、近くの人を助けてみたらどうかな、と。

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