南相馬・小高:密林のような墓地周辺の草刈り(他2件) 継続でより働けるチームになる

Posted on 2015年8月12日. Filed under: volunteer | タグ: |

ある風景を見て感じることは、人によって違う。風景に意味を与えるのは人間だ。

原発災害で避難指示区域となっている南相馬の20km圏内は、春から夏にかけて雑草が凄まじい勢いで生い茂る。
そこで何度も草刈りのお手伝いをしてきた。そして、これまでは日常生活で雑草を見かけても何も感じなかったが、今ではよく目に留まるようになった。

道路傍、空地、畑、家の庭などが草茫々になっていても、何も感じない人もいるだろう。が、その場所の以前の姿を知っていて、戻りたいと考えている人は絶望を抱くこともあるのだ。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

ボランティアチーム援人、0807便、2015年8月8日土曜日、福島県南相馬市小高区でのお手伝いの記録。

今回の便に集まったメンバーは、久々の顔、被災地初めての参加者も含めて16人。キャラバンとセレナに分乗し、八重洲を出発する。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

前の週が酷暑だったため、メンバーにはあらかじめ以下のことを勧めておいた。作業中は頭・首筋を太陽に晒さないこと(全周ツバ付き帽子、タレ付き帽子などかぶること)。首筋・背中などをネッククーラーなどで冷やし続けること。休憩は多め・長めにとること。かなりキツいと感じたら、すでに判断力は鈍っている。その状態で作業を続けると危ないので、兆候を感じたら休むこと。
が、天気予報通り土曜日の南相馬はこの夏には珍しいほど日射しが弱く、涼しい気候になった。

南相馬市ボランティア活動センターの朝礼、松本センター長のお話(要旨)。

「福島県の取り組みの一環で、南相馬出身の大学生O君がセンター内勤スタッフとして一週間インターンに入った。
震災と原発事故で人生が変わってしまった人たちの状況は、未だ元に戻っていない。我々の活動は、全市民の笑顔の広がりを支えることができる。ボランティア不足は続いており、特に平日が少ない。今日も多数の団体が参加しているが、参加人数は減っている。都会の人々は福島の苦しみを忘れるのが早いな、と思う。
熱中症には注意してほしい。また2日に一人の割合で蜂に刺されている。スズメバチは黒いものに反応。ミツバチは色に関係ない。ハチは香水やジュースなどにも反応する。何かあったら、リーダーを通して報連相をしてほしい」

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

お手伝い一件めは、先週から継続の墓地周辺の草刈りだ。

墓地がある小さな丘の外縁は、ほぼ全面をツル性植物が覆い尽くし、その下に伸びきった植栽や樹木が潜んでいた。ツルは刈払機で層状に少しずつ刈っていく最も効率的だとわかったが、この作業は肩や腕がキツい。が、先週よりだいぶ涼しいため、条件が違うと身体がこれだけ動くんだな、と驚いた。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

雑草だらけのこの棚状の場所は、現場にやってきた依頼主によれば元は畑だったという(!)。この写真から想像できる人はいないだろう。
依頼主は、避難から4年たち密林のようになった畑を見て気持ちが激しく落ち込んだという。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

一番ハードなのは、依頼主によれば「柿の木がある」と示された場所だった。ニーズ票にはなかった灌木・樹木の伐採も頼まれ、鬱蒼としたジャングルのような場所になんとか分け入って行く。直径20cmほどの木に木質化した太いツルが絡みつき、その上をさらにツル性植物が覆い尽くしている。伐採も運び出しもかなりの重労働になった。

が、お盆を目前にした二週にわたるお手伝いで、多くの雑草を取り除くことができた。墓地の風通しもよくなったと思う。

午後からはチームを分けて、セレナ隊6人はもう一つの残件、個人宅の家財のトンバッグ詰めへ向かう。

1時間ほどで終わったが、再分別した小型家電やプラスチック容器をトンバッグに納めるのはなかなか難度が高かった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

再びセンターに戻り、センター長から新たな作業依頼票をもらい、中心部から南西へ4kmほどのお宅へ。廃棄する大量の薪のトンバッグ詰めだ。現場に着いてみると、分量が予想の2~3倍はある。1時間あまりでトンバッグ6袋に詰め切ったが、袋が尽きるのと同時にタイムアップ。
先週の作業へのキャッチアップだけで終わらせたくなかったが、継続案件となった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

合計3件のニーズに対応できたが、終始気が焦り、最後も不完全燃焼な感じは残った。
が、16人チームだからここまでできたはずだ。まずはお盆前にあの墓地の景色をはっきりと変えることができたこと、それで満足としたい。

ボラセンを出た後、おやつの凍天を買うため木乃幡原町店へ。常磐道・セデッテかしま限定だったはずの「ぷち天ソフト」がこの店でもはじまっている。

南相馬・小高でボランティア(援人 0807便)

今回のお手伝いを振り返って。

ボランティアとはいえ、成果につながる要素は仕事と同じだな、と改めて思った。

成果にこだわれば、天候や環境のリスクに無頓着で、ニーズは当日初めて知り、作業も場当たり的にやるような“素人仕事”からは離れたいと思うのが自然だ。

毎回しっかり反省をし、それを作業心得に取り込む。天候のリスクに備えておき、ニーズは極力事前に知り、道具や段取りの見通しを持っておく。現場では経験から進め方のパターンを引き出す。そして、終わらせるという目的意識をもって臨む。
こうして不確定な要素を抑え込むほど、作業効率は高まる。まったく備えのないチームに比べれば何倍もの働きができるようになる。

ずっと続けていることで、確かな積み重ねがある。

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