南相馬・小高:帰還に向けた希望のお手伝い しかし町の様相はまちまち(援人 0626便)

Posted on 2015年7月3日. Filed under: ボランティア | タグ: , , , |

東京電力福島第一原発事故による避難指示解除準備区域、南相馬市小高区での復興ボランティア活動、ボランティアチーム援人0626便、2015年6月27日土曜日のお手伝いの記録。

出発時、深夜の東京・八重洲は雨だった。常磐道を北上中もずっと雨、そして南東北の梅雨入りが宣言された土曜日、終日雨が降る中での作業となった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

早朝、原町・北泉の海岸で。重い雲の下、沖でサーファーたちが波待ちをしていた。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

朝、雨の中だったがボラセン内は溢れるほどの人。嬉しい光景だった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

朝のマッチングで松本センター長から渡された作業依頼表は、3つ。午前に1件、午後に1件で2件までの対応は何度も経験あるが、3件は初めてかもしれない。

早速道具を積み、ワゴンと軽トラに分乗して小高西部へ。依頼宅に着くと、ご夫婦が出迎えてくれた。

依頼内容は、30~40袋ほどの土のう袋に詰まった家財などのトンバッグ詰め、屋内からの畳の搬出が15枚ほど、庭に出してブルーシートをかけてあった畳、タンス、絨毯などの移動・集積などだ。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

このお宅は、屋内のリフォームが終わったばかりだという。室内を汚さないでほしい、傷つけないでほしいと注意される。土足でどうぞ、と言われることも多い小高では珍しいことで、いつもより緊張しながら搬出作業を行った。作業中に見ると、古い家電類は撤去され、浴室などもピカピカにリフォームされている。

このお宅には「除染作業完了」という札が出ていた。休憩中に依頼主に、砂利が新しいですね、と話しかけると、除染で表土を5cm剥いだ後、新たに敷き詰めたのだとか。ただ、雑草はすぐ生えてきてね…という。

このお宅は頻繁に通って手入れをされているようだ。似たつくりの隣のお宅を柵越しに見ると、新しい砂利の上に50~60cmほどの雑草が点々と生えてきていた。

搬出作業の後、隣接する区画の草刈りも完了。雨は勢いに強弱はあるが、ずっと降っていた。
最後に、奥様がわざわざ車で買い出しに行ってくれたらしく、お弁当をいただいてしまう。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

ご主人の後ろにいた奥様が、別れ際に「周りは三分の一も帰ってこないと思うけど、私たち二人は力を合わせてがんばります」と仰った。強く印象に残った。

センターに戻って昼食、予約購入してあった「スーパーサイヤ」の弁当は後回しにし、「日の丸亭」の弁当をいただく。ご飯が温かく、おいしかった。

午後の一軒めは小高中心部よりやや東。個人宅に隣接した畑(跡)で果樹の伐採、草刈り。雑草は粗く刈られた状態だったので、刈り残しを刈って完了。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

きれいに仕上がったのだが、撤収時に向かいのお宅を見ると、家屋周りが人の身長ほどの雑草に覆われている。立つ余地がないほどだ。避難後ほとんど帰ってないのかもしれない。一軒がきれいでも別の家は違う。様相はまちまちだ。

二軒め、6号線を南下し、桃内駅に近い小高南部のお宅へ。敷地内を見て回ると、草刈りの途中という様子だった。山を削り取った斜面に面したお宅で、斜面や排水溝の雑草が相当量残っていたので、重点的に人を配して進めていく。

南相馬・小高でボランティア(援人 0626便)

雨はやむことなく、長時間の屋内作業で皆かなり濡れていたが、15時頃には完了した。

この家の前の道路には、雑草が土と共にアスファルトの上に20~40cmほど流れ出す恰好になっていた。最後、それを角スコップや剣先スコップで剥ぎ取ろうとがんばったが、微細な根が無数に張っていてなかなか剥がれない。

以前あるお宅をお手伝いしたときも、斜面から張り出した雑草の根がコンクリートの車道の端をひび割れさせていた。

アスファルトやコンクリートのように堅固に見える人造物であっても、こうやって少しずつ自然の力で崩されていくのだろう。人が手を入れ続けなければ。

この日強く印象付けられたのは、やはり午前のお宅でのお手伝いだった。

小高ではこれまでも家財搬出のお手伝いは何度も経験したが、廃棄物回収に合わせるため、家を取り壊すため、土足で上がってください、全部捨ててしまってください…といった依頼が大半で、依頼主もうちひしがれた様子であることが多かった。

しかし今回は帰還のためリフォーム済みのお宅だ。段取りも、廃棄するものの選択もしっかり吟味された様子があり、住み慣れた家での再出発に向けた希望が感じられた。

こういうお宅が何軒あるんだろう。避難指示解除に向け、町は新しいフェーズに入っているのだ。

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