南相馬・小高:そこを明け渡さないため何度も草を刈る (援人 0619便)

Posted on 2015年6月24日. Filed under: volunteer | タグ: , , |

ボランティアチーム援人、0619便(活動日:2015年6月20日土曜日)、福島県南相馬市小高区でのお手伝いの記録。

この日のお手伝いは、久しぶりの草刈りだった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)
5月に入った頃から、国道6号線沿いや小高郊外では緑が濃くなり、草の背丈も伸びはじめていた。また原町では、田植えされた苗があっという間に青々と茂っている。そろそろ必要なんだろうな…と思っていたところで、順番が回ってきたらしい。

朝、朝食後に訪れた原町区の真野川漁港。
未明まで降った雨は上がり、強く陽が差しはじめたところで、静かな海面は鏡のように漁船を写し出していた。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)

小高区塚原でのお手伝い、まず1件め。道路から櫛状に、畑の間を500~600mほど延びる引き込み道の草刈りだった。

車一台通れるぐらいの砂利道と、畑へと落ち込んだ斜面が民家までずっと続く。草の密度はさほどないが、タンポポのようにロゼット状に地面にへばりついた葉や下草が多く、刈払機を地面スレスレで使うことになる。すると砂利がバンバン跳ね飛び、なかなか危険だ。平坦な道なのでできるだけ正確に単調な動きを繰り返す。これがなかなかキツかった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)

現場はともかく縦に長いので、離れたメンバーとの意思疎通が難しい。今回のような現場では、最初からチームを分割するべきだったと後で気づいた。

やや粗えの出来だが、1件めは午前で終了した。

センターでの昼食後、同じく塚原の2件めのお宅へ。高台の住宅群のやや下にあるこのお宅でのお手伝いは、今回で3回めだった。

見覚えがある家を囲む斜面や側道の草は、またもリセットされている。

初訪時はこのお宅だけで1日かかった記憶がある。が、今回は半日だけなので、場所に優先度を付け、担当を割り振って早速スタートする。メンバー全員が刈払機を持つことにした。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)

何度も同じ場所をやることには、正直徒労感もある。が、度々依頼されるのは家に思いがあるからなのだろう。
最初に伺ったとき、依頼主(シニアの女性)は、自前の背負い式刈払機を慣れた動きで操っていた。
最近はどうされているのかな、お元気だろうか、と気になった。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)

塚原の高台には、津波を免れた住宅が何棟かある。庭なども手入れされていた。きっと避難指示解除と共に戻ってくるんだろうな、と思った。

暑かったので、お手伝い後のおやつは常磐線の鹿島駅近く、じぇらーと蔵(香の蔵)さんで、ジェラートを食べた。

南相馬・小高でボランティア(援人 0619便)

「新緑」は、人が飼い慣らせる限りはその旺盛な生命力を愛せるものだ。しかし自然が豊かで、人は圧倒的に少なくなってしまった避難指示区域ではまったく違う意味を持つ。

草は刈っても刈っても、また生い茂ってくる。何度もやらなければならない。でないと人の家が呑まれてしまう。

避難指示区域は、原発災害のせいでコミュニティーが一度四分五裂し、地縁も棚上げされてしまった場所だ。だけどそこを明け渡したくないなら、やるべき沢山の仕事を、誰かが引き受ける必要がある。

「草刈り」は、地味で見栄えもない作業だが、今の南相馬・小高を支える重要なピースのひとつだと思う。

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