読書メモ「明るい会社3M」Key:ブートレッギング, 15%ルール, 社内神話, プロダクト・アウト, 触媒としての「場」

Posted on 2015年6月3日. Filed under: book, Company | タグ: , , , |

「明るい会社3M」(日経ビジネス編)、読了。
出版は1998年。17年前(2015年現在)の本であり、古くなっている部分もありそうだが、ずっと読みたかったが放置していた本であり、あくまで自分の振り返り用にメモしておく。

  • そんな商品は売れないよ。聖歌隊以外のいったいだれが買うんだい」(アート・フライが試作したポストイット原型である「落ちないしおり」に対して販売部門の社員が浴びせた言葉)
  • 3Mの開発部門の不文律2つ。上司に秘密で開発を進めてよい「ブートレッギング(密造酒づくり)」と勤務時間の一部を自由研究につぎこんでよい「15%ルール」(時間はだいたいの割合でいいらしい)
  • 1日平均1.4個の新製品。「おいしい技術をしゃぶりつくす」仕組みが卓越した開発能力を支えている。基礎技術はテクノロジー・プラットフォームと呼ばれている
  • マーケティング(マーケット・イン)よりプロダクト・アウトにこだわる。「顧客が求めるものは、常に今ある商品の延長線上でしかないという限界がある。それを超える画期的な商品は研究者が考えた方が生まれやすい」。また、マーケット・イン型の開発に比べ、他社との厳しい競争を回避しやすいというメリットがある
  • プロダクト・アウトを是正する制度は「ペーシング・プラス」。有望なプロジェクトは全社をあげて応援し、開発期間を短縮させる(変化の速いIT分野などで適用)
  • 「失敗から得る経験は大きい。それに、失敗が死を意味するわけではないし」。そういう雰囲気をつくることが重要。誤った答えを出すたびに厳しく罰せられたら、誰もリスクを冒さなくなってしまう
  • 3Mでは、社内に企業文化を深く植え付けるために「社内神話」を積極的に利用している
  • 我々はカリスマの力を個々の経営者など『ヒト』に求めるのではなく、『企業文化』に求めている」(デジモニ会長)
  • 3Mは、アメリカ企業としては珍しく中途採用をほとんどせず、ほとんどの社員が終身雇用に近い形で働いている。企業文化を深く理解した社員は、商品が多く、進出市場も沢山ある企業内で組織の壁を超えたネットワークをつくり、3M流のイノベーションを支えている。つまり強みの原動力になっている
  • 社員は常に動き続けなければいけない。そうすれば、どこかでイノベーションが自然と起こってくる。他国の現地法人との交流は、1+1=3になるような相乗効果がある」
  • 「96年5月、米3Mからマイクロ複製技術を発明したロジャー・アップルドーン氏が講演のために来日した時のことだ。畑さんは講演が終わったところでアップルドーン氏をつかまえて、自分がマイクロ複製技術を応用して開発した梱包用の緩衝テープを見せた。当時、この緩衝テープは完成したものの、どのように商品化したらいいかわからない状態だった。話を聞き終わるや否や、アップルドーン氏は助手にライトファイバーを持ってくるように命令した。そして、ケーブルに緩衝テープを巻き付けた。すると、一方向に強い光が発生した。アップルドーン氏は一通り話が終わると、『きみはライトファイバーのプロジェクトに参加すべきだ』と助言した。その後、畑さんは社内ベンチャーチームに参加して、緩衝テープ巻き付けによって光の強さを増す技術を完成させた」
  • 米国では研究者だけでチームを組んでいるが、日本法人は販売部門も巻き込むスタイルにした。また未完成の段階から顧客訪問を精力的に行い、要望を聞いては試作品をつくることで、成功ケースを生んだ
  • アイデアは世界中の社員が優れたものを出してくるので、管理職の役割は仲介役として応援したり、アイデアがぶつかり合う場所をつくることだ
  • 正しいことを毎日、毎年、一生懸命続けることが大事。3M発祥の地であるミネソタの麦づくり、日本の稲作、エクアドルのエビの養殖に共通する秘訣は「勤勉」である
  • 5人で創業した3Mは早々に経営が悪化した。危機脱出のため「当初の事業目的だった『コランダムの採掘』にはこだわらず、なんでもいいから生き残る──。それが企業の目的となった。そんな中で、経営陣は、コランダムそれ自体を販売するだけでなく、コランダムを材料として作られるサンドペーパーを製造・販売するメーカーに転身することを考えた
  • 競争が激しい市場に、特徴の薄い商品を出すようなことはしない」(中興の祖といわれる第4代社長ウィリアム・マックナイト)
  • 「貴社がサンドペーパー製造に使用している研磨粒子の見本を送ってください」という奇妙な手紙をきっかけに耐水サンドペーパーを開発したことが、他社と違う商品を世に出す企業としてのきっかけになった
  • マスキングテープを改良するための開発で、マックナイト社長は開発者であるリチャード・ドゥルーに手を引くよう命じたが、ドゥルーは密かにやり続けた。ある日、その現場を通りかかったマックナイトは無言で去っていった。その結果、大ヒット商品セロハンテープが誕生し、企業文化である「ブートレッギング」の原点になった
  • 企業は『最善を尽くす』という動機を持った人たちに依存しています。ですから、社員を尊重しなければ成功はおぼつきません。私がここで言っている『成功』というのは、数年間だけの短期的な成功ではなく、長年にわたって続く成功という意味です」
  • 「私は会長になって5年になりますが、引退まであと5年あります。会長在任期間の10年間で、これからお話しする現在開発中の技術が利益をもたらすことはないでしょう」
  • 過去4年間に市場に出した新製品で最低30%の売上を稼ぐ。過去1年間に市場に出した新製品で、最低10%の売上を稼ぐ
  • 知識変換プロセスで重要な役割を果たすのが、触媒としての『場』」(野中郁次郎)。オフィス、仮想空間、人間関係、人間同士が共有しているメンタルスペース(共通の思い、イメージ)

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