南相馬:100個超えのトンバッグと苦闘 普通の人の「強さ」を集めること(ボランティアチーム援人 0320便)

Posted on 2015年3月25日. Filed under: volunteer | タグ: , |

ボランティアチーム援人、2015年3月21日土曜日(0320便)、福島県南相馬市小高区でのお手伝いの記録。

早朝、南相馬市鹿島区の烏崎(からすざき)をまわり、そして海沿いにある真野川漁港を眺めに行った。
烏崎は、まだ小高に通うようになる以前(避難区域の再編前)、原町区仲町にあったボランティアセンターの活動で瓦礫片付けなどのお手伝いに来たことがある。

南相馬・小高でボランティア(援人)

朝の静かな漁港の一角に停泊している10隻ほどの船の船名の横には、「請戸港」と書いてあった。お隣の浪江町(全町避難中)から避難してきている船なのだろう。

7:30、いつものように昼の弁当受け取りで寄ったサイヤさんに異変が起こっていた。
駐車場はほぼ一杯、しかも車が慌ただしく出たり入ったり。開店直後なのに店員さんの数も多い。そうだ、今日は春分の日、お彼岸の中日なのだ。

南相馬・小高でボランティア(援人)

お客さんたちはサイヤ名物のおはぎ、そして花、果物、仕出し料理などを買いこんでそそくさと車に乗り込んでいった。

小高に入ってボラセンに向かう前、小高神社にちょっとだけ立ち寄ってみる。

南相馬・小高でボランティア(援人)

数日間に情報サイト「相双ゆたどさ(相双ビューロー)」で見たとおり、紅梅、そして白梅もちょうど満開になっていた。

今日のお手伝い先は先週の継続と決まっていた。
南相馬市ボランティア活動センターは引っ越し作業中のため、マッチングは社協会館前で行い、徒歩3分ほどの小松屋旅館別館近くの機材置き場で道具を仕入れ、現場へ向かう。

南相馬・小高でボランティア(援人)

先週の振り返りを踏まえてメンバーに流れを説明、改善点など協議し、早速お手伝いをスタート。まずはもみがらをどんどんフレコンバッグに詰めていく。

南相馬・小高でボランティア(援人)

一時間ほど後、依頼主が到着された。今回はご主人のみ。気になっていた完了状態について尋ねると、やはり小屋も解体してほしいという。ビニールハウスよりは頑丈なパイプとジョイント金具で組まれている。今日はさらにハードな一日になるな…と思った。

搬出のため並べていったトンバッグは、やがて放牧地から小屋内までびっしりと行列になった。この時点でもみがらの90%を詰め終わる。
先週と違って、もみがらは小屋の奥に進むほど湿っていて重い。またトンバッグは先週のように0.5tサイズはほとんどなく、新品のバケツ形1tばかりだった(このトンバッグは、ボラセンを支援する企業と有志が継続して寄贈・運搬してくれているものだ)。

南相馬・小高でボランティア(援人)

今週は、軽トラを段差がある放牧地ギリギリまで着け、トンバッグ二個を載せて往復する作戦に。トンバッグはともかく重く(そもそも中身を満載した状態で人手で運ぶものではない…)、最初3、4人で運んでいたが、皆疲れてきたため後半は5、6人体制に。それでも重労働だ。

南相馬・小高でボランティア(援人)

午後は結局、午前中に詰めたトンバッグの運搬と積み上げで15時をまわってしまった。

南相馬・小高でボランティア(援人)

もはや1日でのニーズ完了は無理だが、区切りをつけるべく最後のもみがら詰めを猛スピードでやり、小屋内は終了。新たに17個のトンバッグが並んだ。積み上げ部隊がブルーシートを掛け終わった数が約120個になり、2日の作業でトータル137個となった。
肩や腕はパンパンに緊張し、手の平と指先は痺れ、身体は汗だく、顏は埃まみれ。主観的にも“もう無理だ”という限界を何度か超えて作業を続け、力が涸れ切った感じがする。

南相馬・小高でボランティア(援人)

いつもより1時間ほど遅れてセンターに戻る。
小高で自由に生きる犬ミツオが(お前いつも餌持ってるよな、と)歓迎してくれたので、一パック食べさせた。

南相馬・小高でボランティア(援人)

とてもキツい日だった。

こういう活動では、がんばる部分とより楽なやり方を探す視点の両方が必要だと思うが、後半の特に苦しい中でも運搬方法を改善したり、お互いに声を掛け合ったりしていい成果が出せたと思う。初対面の人も含む10人の混成チームなのに。
誰も弱音を吐かないので休憩が少なかったなど反省はあるが、このメンバーで1日小高のために働くことができてよかった。

時間が押したため立ち寄り夕食はカットし、川俣町の大型スーパー「リオン・ドール」で弁当などを買った。

東京に着いて、帰り道に京橋公園に寄り道してみた。ここ数日観察している桜の木が一輪だけ開花していた。

南相馬・小高でボランティア(援人)

寝る前、1日を振り返ってこんなことを考えた。

長距離ランナーに対する一番の誉め言葉は「速い」ではなく「強い」だ、という印象的な台詞が小説「風が強く吹いている」(三浦しをん)に出てくる。

体力が優れた人間が「強い」のは当たり前のことだ。しかし限界を超えると意外に脆く崩れたりする。
一方、体力は普通だったり年齢なりの下り坂にある人でも「強い」ということはあるんだよなぁ、と何度も感じたのが今日だった。

今日、メンバー全員が手を抜かず、またカバーし合った。それぞれの「強さ」が見え、ぼくも励まされた。

とても厳しく、日常生活なら諦めてしまう限界を何度か超えたところで(不謹慎を承知で言うが)真剣な楽しさを味わえた1日だった。

こういう献身で、小高の人の現実を少し明るい方へ押し上げることができたのだから、こんなにうれしいことはあまりない。

Make a Comment

感想やアドバイスがあれば、お気軽にどうぞ

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

Liked it here?
Why not try sites on the blogroll...

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。