何もかも捨てる、人影のない家で草を刈る、小高の今を象徴する二つのお手伝い(援人号1011便)

Posted on 2013年10月13日. Filed under: 未分類 | タグ: |

援人号1011便、2013年10月12日土曜日のお手伝いのメモ。

この日のお手伝い場所は午前、午後の二つだった。どちらも、震災と原発事故から2年半たち、未だ避難指示解除準備区域など立ち入りを制限された状態にある南相馬市小高区の状況を端的に表していたと思う。

一つめは個人のお宅(Wさんとする)で、行政区の急な大型ゴミ回収告知に対応するためのお手伝い。
ようやく告知された大型家電の回収(といっても当面はこの一回だけ)に合わせて、避難先の東京から週末だけご自宅に戻ったご夫婦の依頼だった。本来なら家族でやるべきものだろうが、原発災害で小高の多くのお宅では家族が離散し県内外に避難中だ。急な対応は無理だろう。

南相馬市小高区で家電搬出・草刈りのお手伝い(援人 1011便)

大量の家財を捨てるお手伝いになった。
わずかな貴重品や思い出の品以外はすべて「捨ててください」という指示で、それらを流れ作業で詰めていくと、昼前には車3~4台ほどのスペースがある庭がトンパック(1トン入る大型土のう袋)で一杯になってしまった。ぼくは二階に上がって分別しながらそれを眺め、到底夫婦2人では対処できない量だ…とあらためて思った。

原発災害が起こって突然避難を命じられ、2年半以上のあいだほとんど帰ることができなかった我が家。そこに詰まった家財を何もかも捨ててしまう。
そんなお宅が小高では少なくない。

Wさん宅のお手伝いは午前中で終わった。奥様は「これで今夜はすっきりと寝られる」と少し笑みを浮かべていた。

二つめの依頼は、やや山間部に入った地域のお宅で、依頼主不在のまま、広大な敷地の草刈りだ。家周りや田畑などだが、ところどころ2メートル近い雑草に覆われ、隣家との境界もよくわからない状態だった。

南相馬市小高区で家電搬出・草刈りのお手伝い(援人 1011便)

このお宅の一帯は残念ながら放射線量が高い。野山や草地があり、除染をしても効果はあまり高くないだろう。ここに戻れる見込みは低いのでは…とは思うが、家屋などは綺麗なかたちで残っている。持ち主は、諦めづらいだろう。

週一回でもお手伝いをしていると、小高の人たちの悲しみや苦悩が少しずつではあるが自分の体に浸み込んでくるような思いがする。他人ごとだと思うことはできない。同じ思いの仲間たちと、お手伝いを続けよう。

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