一カ月ぶりの陸前高田で、この時期予想外の大きな瓦礫たちを運び、農家の人が立ち働く姿をうれしく眺めた話

Posted on 2011年11月4日. Filed under: 未分類 | タグ: , , , , , , , |

一カ月ぶりに行った陸前高田。お手伝い先は、広田半島の広田町。意外にもハードな瓦礫運びで、この仕事が残った理由は現場に行ってみて納得した。被災地の復旧プロセスはさまざまだ。現地・現場を見なければわからないことが沢山ある。広大な畑に、草刈りや瓦礫片付けをする町の人の姿もあった。少しずつ動き出している。ボラセンにニーズが届いている以上、できるお手伝いを続けたい、と改めて思った。

レーベン号にとって23回めの東北被災地でのお手伝いとなった、2011年10月28日発の便。今回は陸前高田行きの1号車だけだ。前回、牡鹿半島行き2号車が悪路で故障してしまったため。
ぼくは今回お休みしようと思ったが、リーダーの伊東さんが前日から住田町基地(内陸部にあるボランティア向けの宿泊施設)に向かうことになったため、1号車に乗せてもらうことになった。

今日乗車するのは36人。最近は2台分、倍の人数の賑わいに慣れていたので、待ち合わせ場所もやや寂しい感じがするのは否めない。

日比谷, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

この日は、立花社長と何人かのリピーターが乗った乗用車が牡鹿半島へ向かった。2号車を修理・改修するため。安達太良SAで、社長たちが乗った車、そして宮城県の山元町で活動中のスコップ団に参加するメンバーたちの車と落ち合う。しばらく談笑した後、それぞれの行き先へと別れた。

金成SA、朝6時ごろ。朝焼けの赤みが残る、冬っぽく冴えた空。

金成SA, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

一関ICを降り、いつものセブンイレブン一関川崎店に立ち寄る。
朝食と一緒に買った岩手日報に、一面の意見広告が。「復興より先に、やるべきことはないと思う。 NO! TPP 「食」と「農」を守ろう!!」。JAいわてのもので、大きく使われている写真は陸前高田らしい。

岩手日報, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

ここ何週間か週末は天気が崩れていたが、今日は快晴。唐桑半島を過ぎる。

唐桑半島, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

気仙大橋を越えると一本松と水門が迎えてくれる。陸前高田の中心部へ。

奇跡の一本松, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

陸前高田市災害ボランティアセンターに着く。
が、例によって敷地内は大型バスで一杯のため、いったん「川の駅よこた」で待機。その間に着替えを済ませ、届けられたおにぎりを食べる。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

ボラセンで、住田町基地に来ていた伊東さんたちや、山梨のNPO「甲斐のめぐみ」のリーダーとして活動している大島さんと会う。

ボランティアセンター, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

マッチングにより、今日のお手伝い場所は広田町羽根穴(はねあな)と決まった。レーベン隊は、これまで広田町で少なくとも2回お手伝いをしている。

ボランティアセンター, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

スコップやネコ車を積み終えたバスは、いったん沿岸部へ出る。海沿いには満潮時の浸水を防ぐためのものか、仮設の防波堤が作られた場所があった。
一カ月ぶりの荒廃した景色を、記憶と突き合わせながら眺める。すーっと落ち込んでいく気持ちと、それに抗うように立ち上がってくる「この野郎」みたいな気持ちを行ったり来たりしながら。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

広田町。バスの中からと、作業場所に歩く途中、農家の人が二組、草刈りや瓦礫拾いをしている姿が見えた。また、少し高台の小さな畑では数種類の野菜が育てられていた。

後からこの情景を、特に農家の人たちが自ら立ち働く姿を思い出し、ぼくらのお手伝いは、確かに復旧の一助になっているんだな、とうれしさがこみ上げてきた。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

伊東さんが今日の作業の説明をする。

畑の中に、すでに他のボランティアチームが集めた瓦礫がいくつかの大きな山となっている。が、畑はぬかるんでいて重機が入ることができない。それを農道近くまで運び出すというのが今日の仕事だ。
普通の瓦礫撤去のように「探す」「集める」といったアクションはなく、ひたすらA地点からB地点へ運ぶ作業。見たところ大きな柱、梁、屋根などの大物が多数ある。今日はハードになるな、と思った。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

畑の中はいたるところ泥濘化しているので、まず板を敷いて運搬路を作るところからはじめた。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

家の梁、太い柱、倒木などの大物を数人がかりで運び出していく。釘の飛び出しも多く、気を使う。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

震災前の2月に掲出されていたらしい大きな選挙掲示板(と、それにまとわりついた諸々)を運ぶ。方向転換するのも大変な苦労。
奥にいるのは見回りに来たボラセンのスタッフで、ぼくらが道づくりから効率的にやっているのを見て、やや離れた場所にある瓦礫の山2つも別の農道まで運び出してほしい、とリクエストをもらった。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

ぼくらが築いた山を重機が均していく一幕もあった。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

昼食。今日の作業場所はぬかるみが多く、腰かける場所もあまりない。
今日のメンバー36人中、14人は女性だ。彼女たちにはキツい力仕事だろうが、明るくがんばっている。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

積み重なった瓦礫の下から、Sさんという女性宛ての信書や各種の証書、現金などが詰まったボックスが出てきた。ボラセンに持ち帰ることにする。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

午後。新たに指定された瓦礫を運び出すルートを確立するため、ぬかるみの上に“橋”を架ける。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

大物中の大物、“金属製の屋根に柱や天井などが絡み合い剥がせない状態となったもの”を押していく。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

Kさんを中心とした黒ツナギ隊は、ブルーシートを使って瓦礫を効率よく運び出す。

陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

震災から7ヵ月以上経った時期に、こんな大物の瓦礫ばかりを人手で運ぶことになるとは思わなかった。でも確かにこれは必要な作業だ。
ボランティアセンターへの依頼が出る時期、内容、終えるまでに必要な期間──本当にさまざまなのだろう。テレビやネットで断片的な情報に触れるだけではわかりづらいことだ。

16時過ぎ、作業を終えてボランティアセンターに帰還。道具類を返却する。

ボランティアセンター, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

瓦Re:KEY HOLDER(ガレキーホルダー)」をお土産に買った。
これが陸前高田VCに並びはじめたのは9月ぐらいだと思うが、このカラフルなキーホルダーは、小さな仕事づくりプロジェクト( 参考:キーホルダー制作! | HAND MADE 中田源の支援活動日記 )なのだ。

瓦Re:KEY HOLDER, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

帰路、「採れたてランド高田松原」に16時30分ごろ滑り込む。今日初参加のメンバーも含め皆を連れていきたかったので、ボラセンに戻る前に寄り、待ってもらっていたのだ。
今回は、売り場の約半分を多種多様なリンゴが占めていた。あっという前にレジに行列ができる。ぼくの戦利品はこんな感じだ。

採れたてランド高田松原, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

あ、そういえば、レーベン隊リピーターにここのファンは多いけど、中でも大ファンの渡邉真由香が、採れたてランドを応援する「Apple Heart☆採れたてランド高田松原を応援するブログ」をスタートした。ぜひ読んでみてください。

気仙沼プラザホテルで入浴。風呂を早々に切り上げてお魚いちばのレストラン「鮮」に、リピーター内で評判のさんま刺+ビールを求めて駆け込む人たちも。ぼくはそろそろシーズン終盤だというさんまを6尾、「気仙沼チャウダー」などを買った。

お魚いちば, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

気仙沼を出て、一関ICまでの間で感想タイム。
いくつか印象的だったものを挙げておく。

初めて会った人が多いのに、自然とチームワークを発揮して力を出しはじめる瞬間がある。ボランティアに参加すると、いつもこれが不思議です」
「日本の震災の後もトルコの地震、タイの洪水などが続いている。私たちは試されているんじゃないか、と感じます」
「作業中、津波で納屋を流されたというおじさんがやってきました。納屋に収めていた伊万里焼と春画(感想を言った人は最初「エロ本」と言って、車内が爆笑に湧く)のコレクションがもし出てきたら教えてくれ、と」
「今日は大きな瓦礫が多かったが、大物ばかりでなく、見えないところで小さな瓦礫を拾ったりしている人もいて感心しました。今日やったことは全員の成果だと思います」
働くということの意味を考えさせられた今日は1日、とても喜びを感じながら働くことができた

TXつくば駅前に着いたのは早朝3時ごろ。
普段ならそのタイミングで2~3割ぐらいの人は体を伸ばしに降りてくるけど、この日は重労働で疲れたのか、ほくとリピーター2人を除く全員が熟睡中。申し訳ないな…と思いつつ、始発の20分ぐらい前に起きてもらった。

TXつくば駅前, 陸前高田市広田町でボランティア(レーベン隊) Volunteer at Hirotacho, Rikuzentakata, Iwate pref. Deeply Affected Area by the Tsunami of Japan Earthquake

また行きます。次回は、牡鹿半島へ!

コメント / トラックバック2件 to “一カ月ぶりの陸前高田で、この時期予想外の大きな瓦礫たちを運び、農家の人が立ち働く姿をうれしく眺めた話”

RSS Feed for du pope : NAKANO Hajime's Blog Comments RSS Feed

ナ力ノ樣こんにちは.ボランティアの皆樣が一生縣命に働いてる寫眞一枚一枚胸が熱くなる程心をうたれます.こんなに疲れも知らずに續けられるのは日本のボランティアしかいないでせう.ナカノ樣のブ口クを姪に見る樣に知らせようと思います….

akitsaiさん、いつも読んでいただきありがとうございます。(^ ^)
東北の復旧復興はまだまだだと、行けば行くほど感じます。これからも続けたいと思います。

nikkyちゃん、快方に向かうよう祈っています。


コメントは受け付けていません。

Liked it here?
Why not try sites on the blogroll...

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。