「STOP無印良品キャンペーン」でぼくが見つけた5(+1)つの果実

Posted on 2010年12月23日. Filed under: 未分類 | タグ: , , , , , , , , |

STOP!! 無印良品 in 東京」報告集会に参加した後、考えたことのまとめ。
会の様子はこちらをどうぞ。

「無印のイスラエル出店反対キャンペーンは無印に反対したのでなく守ったのではないか」とか
https://nakanohajime.wordpress.com/2010/12/19/stopmuj/

(この原稿は上記のレポートを書いた直後に粗方できていたけど、バタバタしていて見直すことができず、時間が空いた割にはあまり推敲せずに出しちゃうものです)

企業に「ちゃんとしてほしい」と働きかけることの可能性

「STOP無印」運動は、ターゲットとする企業に激しく敵対することなく進められた。
無印良品というブランドには運動の中核にいた人びとすら認める魅力があり、それが運動のデザインや広がり方にも影響した面がある。問題を知って広めた人たちも、「イスラエル出店」という発表への怒りだけでなく、多くはファンであるがゆえの「残念さ」や「悲しみ」を抱いていたから言葉も厳しいものにはなりえなかった。これは株式会社良品計画という企業にとっては冥利に尽きる話じゃないだろうか。

企業は商品やサービスを提供し、利用者はお金を払うというサイクルで成り立つこの社会では、多くの人は企業を一方的に断罪するような立場には立てない。企業に対して「好きだけど、もっとちゃんとしてほしい」といった思いを抱く場合もしばしばある。こういうアンビバレントな関係を理解し織り込んだうえで運動を進めることが、広くアピールするためには必要なのではないかと思った。

ついでに。企業に対する行動となると、「企業というのは邪悪な金儲けマシーンであって、倫理的行動など期待すべくもない」、ついでに「だから企業はやっつけるしかない」といった嫌儲や陰謀説をベースにしたような企業観を口にする人が一定数現われる。が、企業の「良識」を問うた今回のような運動は、企業に対する不信感しかなければ違ったアプローチになっただろうし、またその場合は今回のような結果も得られなかったのではないかと思う。

ウェブサイトの出来は重要だということ

中核となった「Stop無印良品キャンペーン」ウェブサイトがとてもよかった。
カルチャー・ジャミング的なデザイン
(覚えたてのキーワードを早速使ってみた)がまず目を惹く。そして練られた構成、やさしい言葉で書かれたコンテンツ。特に対話的に理解を深めていけるよくある質問」はぼく自身何度も読み返した。
ウェブ屋であるぼくが何を今さらという感じだが、「これ見てよ」とフォワードできて、最新の動きをチェックでき、迷ったときのリファレンスともなるウェブサイトの出来不出来はとても重要なのだと、今回思った。

STOP無印が押しとどめたもの

「起こってしまったかもしれない現実」から、今回の成果を考えてみた。
今回の件を阻止できなかった場合、「日本の有力企業のイスラエルへの積極的な進出」という負のパイロットケースになってしまったかもしれず、それはまずコンシャスな無印ファンを傷つけただろうし、企業にまっとうな倫理観を求める市民にとっても、とても苦々しいものになっていただろう。

シリアスな問題への取り組み方のヒント

人権や人の生死にリンクするような問題(たとえば、こないだガザでは「イスラエル軍が空爆、5人死亡=ガザ」という事件が起きている)への反対運動で、その問題をシリアスに捉える人たちにだけ通じる煮詰まった言説や行動によってではなく、またゴールを忘れた無根拠のポジティブさによってでもなく、目標から考えて、冷静に中間の道を取るのはきっとしばしば困難なことだと思う。だが、この点の先例として「STOP無印」のことをちゃんと覚えておきたい。

ウェブとアクティビズムの可能性

ウェブとアクティビズムの可能性。
多くの人が言い尽くしたことだが、たとえばTwitter界隈はこれまでにない種別の人たちの参画、あらゆるタイプの関心ごとや問題のシェア、多くの個人の顕在化による「一般的信頼」の積み重ねなどで、日本でもアクティビズム(単発の「アクション」ばかりではなく中長期的目標を持った「運動」)の重要なインフラになってきた。ただしきっとまだこれからで、数々の成功や失敗によって集団的経験値を積み重ねること、そのプロセスを通じて膨大な数の人たちが「やってもしょうがない(アパシー状態)」から「やってみる価値はあるんだ」へと変わっていくこと、が重要じゃないだろうか。

(おまけ)気になるので追いかけていきたいこと

PARC自由学校で6月に聴いた「アートとアクティビズムの関係」の話。

nakano.tumblr: アートとアクティビズムについて。アクティビズムは…
http://nakano.tumblr.com/post/2396354078

そして12月14日に新宿で行われたという、これ。

Projectional Intifada at MUJI, Shinjuku, Tokyo: boycottil
http://boycottil.seesaa.net/article/173312078.html
(ちなみにこのブログ記事中の写真は、TumblrのReBlogを通じて海も超えてゆるやかに拡散中。)

これは「社会運動をハックする」という視点ではないか。
ぼくが一人でできることではないが、ウェブも絡めてこういった状況が起こるよう世の中をそそのかしていく一群の中にいたい。考えていくつもり。

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