Tumblrの魅力:TumblrがブログやSBMはもちろん、いわゆるTumblelogとも違う理由(の序章)

Posted on 2007年11月1日. Filed under: ソーシャルメディア, Tumblr | タグ: , , , , , |

前回書いた「Tumblrの魅力:かつてないほど「Webをやる」ことに惑溺できるツール」は、はてブdel.icio.us経由で多くの人に読んでもらったらしい。が、あれはイントロで、書きたいことはまだまだある。あのエントリーのすぐ後に、TumblrのDashboardやReblogについて書こうと下書きをどんどん膨らませたが、あまりに風呂敷を広げすぎて頓挫した。

ので、書きたいことをもう少し小分けしてみようと思う。

前回のエントリーではTumblrを“情報の摂取や反芻に惑溺できるツール”だと表現した。主に自分との関係に注目したものだが、Tumblrで何ができるのかに注目すれば、もっと多様なユーザー類型が浮かんでくる。

Tumblrの魅力はDashboardだ。だから外から眺めているだけじゃなく、実際に登録して”Add to friends”しまくって、その後でDashboardを眺めてみないとわかったことにはならない」というようなことは、otsuneさんはじめ、多くのアーリーTumblr使いが言っていることだ。

このDashboardやFriendsとの関係をものさしにすると、Tumblrユーザーは2種類に分かれる。

  • ソーシャルブックマーク的にもっぱら外部サイトのクリップに使う


このタイプのユーザーは、Friendを増やしたりDashboardを眺めたりすることにはあまり興味がない。
おそらく“Tumblelog”の当初の定義にすっぽりはまる、今となってはオールドスクールかもしれない使い方。それでもWeb 2.0黎明期ぐらいのユーザーなら喜んだはずの便利さがTumblrにはいろいろある。

  • Reblogし(1)、人のReblogの引用元を辿ったりたんぶらうざをチェックしたりしてTumblr界隈をほっつき歩き、Friendを増やしたり整理したりし、(1)にループする

つまり、「界隈」を楽しむというソーシャルなTumblelogging。このやり方の極北には、中毒洗練が待っているだろう(すでに中毒なのでTumblrぐらいで昂進はしない、という人もいるだろうが)。

また、ブックマーク/クリップ、Reblogするものを軸に考えると2つの流派に分かれそう。

  • 写真ばっかり(あとちょっとビデオも)

このユーザーたちの有力なファーム(クリップ元)としてはFFFFOUND!deviantARTがある。
Webサービスのエコシステムは面白いもので、YouTubeがあったからニコ動が登場したように、日本のTumblrユーザーの一クラスタはFFFFOUND!のような純度の高いファーム/データサイロがあったから水を得たといえるかも。こういうTumblrユーザーは清流の中を泳いでいる。あー川魚食いたい。(関係ない
こういうユーザーが沢山いるDashboardを眺めていると、TumblrはWeb上の優れたイメージの「反響装置」だと感じられることがある。

  • テキストばっかり

ぼくは主にこのタイプだ。
Tumblrが与えてくれた経験は、「引用付き(というより引用が主の)ブックマークは、そのときの気持ちや態度といったコンテクストが色濃く反映され、これはSBMでのブックマークとは全然違う!」というものだった。また、あることがらに興味を持ちはじめ、ググったりリンクを辿ったりしながら複数のWebページをどんどんクリップしていくと、思考のキャナリゼーション(canalization:運河化・水路づけ)が起きてくる。なにか知的生産ができそうな気になる。そのプロセスが気持ちいい。

テキストは換骨奪胎しやすいものだ。写真でもできないことではないが。あるWebページに含まれた主張の核心を礼儀正しく引用するという態度もあるが、誤解を招きそうな一部だけクリップすることもできるなど、立ち位置は自由なのだ。
キレたquoteはReblogされまくるので、自分のセンスや空気読み度が試される。もっぱらReblogという報酬にハマるユーザーもいるかもしれない。

もちろん画像もテキストも万遍なくクリップしているユーザーもいる。そのときどきで強い偏りを見せるユーザーもいる。この偏り・蛇行・遍歴こそが個人のストリームとしては重要だ、という主張もありうる。

あー、また長くなっちゃったので、ここでいったん終わりにしたい。

最後に。

これから引用するものに出会ったとき、Tumblrについてぼくがなんとかしぼり出そうとしていたものはもう4ヵ月も前に(!)言われていた、と感じた。自分のドン臭さに軽く絶望しつつ、だからこそWeb界隈は面白いのだと興奮もしつつ、kuさん( ZeroMemory )の以下の指摘を紹介しておきたい。

tumblrのreblogで消えるもの
http://ido.nu/kuma/2007/07/03/tumblr-impression-update/

tumblrのreblogが、”個の喪失”とか”主体の消滅”という印象を与えるのは、その昔金物屋さんといったら自分でやかんをたたいて作るひと、だったのが、大量生産されたやかんを売るひと、に変化して行ったタイミングで、自分のやかんを作りだす金物屋としてのアイデンティティの喪失をおそらく感じたのとおんなじだ。
いまtumblrで、ブログといったら自分で何か考えて書いて読んでもらうもの、という時代から、ちょこっとreblogしてpublishして人に見てもらう、という大量生産時代に移り変わっている。

追記(2008.02.07):
Tumblrについては他にも書いていますが、おすすめ記事はこちら。

Tumblrの魅力:かつてないほど「Webをやる」ことに惑溺できるツール
https://nakanohajime.wordpress.com/2007/10/27/tumblr/

Tumblrの魅力:「面倒くさい」を溶かし、ReBlogという反響装置を持ったTumblrはソーシャルメディアの最新型だ
https://nakanohajime.wordpress.com/2007/11/08/tumblr1108/

The New New Web Diggersイベント:「QuoteとReBlogで語ってみるtumblrの魅力」を発表しました
https://nakanohajime.wordpress.com/2007/12/14/newnew_tumblr/

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